キツネさん
学生ならテストは避けて通れませんし、大人になっても資格試験があったりと、人生において暗記をする機会は意外と多いです。
暗記が苦手だとテストで良い点も取れないし、つい悩んでしまいますよね?
しかし、暗記ができないのは性格や能力のせいではなく、間違った暗記をしているからです。
暗記ができない理由を知って、正しい方法で暗記すれば、先天的な病気や障害がある場合を除き、年齢や性別に関係なく誰でも暗記ができるようになります。
今回は、暗記ができない理由や暗記ができなくなるNG行動、暗記ができるようになる方法までご紹介していきますので、もしあなたが暗記ができないと悩んでいるなら、ぜひ最後までお付き合いください。
もくじ
暗記ができない理由とは?
暗記ができない理由は、5つ考えられます。
- 完璧を目指しすぎている
- 暗記する量が多すぎる
- 暗記したつもりになっている
- 繰り返しが少ない
- 環境が適していない
これらの理由をひとつずつ切り分けすれば、あなたが暗記できない原因が浮かび上がってくるかもしれません。
完璧を目指しすぎている
暗記ができない理由として、すべてを完璧に暗記しようとしすぎて空回りしている可能性が考えられます。
暗記するときには「暗記すべき要所だけを暗記する」と意識してください。
真面目な性格の人ほど陥りやすい罠でもあるので、完璧主義の人ほど要注意です。
いくら暗記が得意な人でも、テキスト1冊を丸ごと暗記するのは不可能ですよね?
情報量が多すぎると暗記できなくなるのは当然です。
余計な情報は暗記しようとせず大切な情報だけを暗記するという情報の取捨選択をしましょう。
暗記する量が多すぎる
上記のとおり、一度に暗記する情報量が多すぎると、暗記ができなくなります。
例えば、英語の単語帳を覚えるなら「今日は10単語だけ」と適度な情報量で、覚える範囲を決めてから暗記しましょう。
そもそも、情報が記憶に残るのはインプットしたときではなくアウトプットしたときといわれています。
いくら情報をインプットしてもアウトプットできないような情報量では、暗記できないのも当然です。
キツネさん
関連記事:アクティブリコールとは|効率をアップする話題の勉強法について紹介!
暗記したつもりになっている
あなたが暗記できないのは、ノートや単語カードを作ったことで満足してしまい、暗記するという目的を忘れてしまっているせいかもしれません。
テストに出る範囲をノートにまとめるだけでは暗記できません。
同様に、せっかく単語カードを作っても活用しなければ意味はないですよね。
インプットした情報をアウトプットして初めて暗記ができるので、一度書いただけで暗記ができないのは当たり前のことです。
暗記ができないときは、目的がすり替わっていないかもう一度確認してみましょう。
繰り返しが少ない
たった1回の音読や書き出しでは、暗記はできません。
日本人なら当たり前に言える五十音ですが、小学校に上がってすぐの頃「あいうえお、かきくけこ……」と何度も声に出し、書いて覚えたはずです。
50もの文字を覚えるのは結構大変なはずですが、繰り返しアウトプットしたことで、大人になってもしっかり定着していますよね。
何回繰り返せば暗記できるかは、情報の難易度によって変化するため一概にはいえませんが、丸一日経っても覚えていられるようになるまではアウトプットを繰り返すと良いでしょう。
環境が適していない
暗記とはインプットとアウトプットを繰り返す作業ですが、どちらも集中力を要する作業なので、集中できない場所での暗記は困難です。
人間は、視覚から得る情報が一番多く、次いで聴覚からの情報が多いといわれています。
脳のリソースを無駄な情報で消費しないように、整理整頓された静かな場所で暗記に取り組みましょう。
暗記ができなくなるNG行動
暗記ができない5つの理由は全部クリアしているのに、なぜか暗記ができないという場合は、暗記を妨げるNG行動をしている可能性があります。
- 黙読だけで暗記している
- イライラする
- 同じ勉強ばかりしている
これらのNG行動をしていると、本来なら暗記ができるはずの環境を台無しにしてしまうので注意が必要です。
黙読だけで暗記している
黙読はインプットであって、アウトプットではありません。
先述の暗記ができない理由でもお伝えしたとおり、人間はアウトプットをしてようやく暗記できるものであり、黙読だけでは暗記はしづらいです。
さらにタチが悪いことに「黙読した=勉強をした」という達成感により、暗記したつもりになってしまう可能性もあります。
ちなみに、読んで覚えるときは音読がオススメです。
声に出すというアウトプットにより、暗記できるようになります。
イライラする
暗記ができないという焦りからイライラすることもありますが、イライラは暗記の大敵です。
イライラするとストレスにより、ストレスホルモン「コルチゾール」が分泌されます。
コルチゾールは海馬の神経細胞に作用し、認知症やうつ病につながる可能性があるともいわれています。
海馬は記憶を司る部位なので、暗記にも悪影響が出るのは想像に難くありません。
キツネさん
同じ勉強ばかりしている
たとえ効果的な暗記法でも、同じことを繰り返していると暗記できなくなってしまいます。
人間の脳はわがままなもので、同じ作業が苦手です。
同じ勉強ばかりしていると「飽き」が生じて集中力が低下するため、正しいインプットができなくなります。
「飽きてきたな…」と感じたら、科目を変えてみたり、読むインプットから聴くインプットに変えてみるといった変化をつけてあげると、再び脳がやる気を出してくれます。
暗記の仕組み
続いて、暗記の仕組みについて少し掘り下げて考えてみましょう。
記憶の観点からみると、暗記とは目や耳から入った情報を短期記憶から長期記憶へ定着させる行動のことを指します。
つまり、「暗記ができない」ということは、情報が短期記憶にとどまったまま、いずれ消失してしまっていることを指します。
暗記の仕組みを理解すると「暗記ができないのはなぜか?」「どうすれば暗記ができるようになるか」を、より理解しやすくなるでしょう。
暗記できる人とできない人の違いはある?
基本的には、病気や障害をもっている場合を除き、暗記の機能自体に大きな差はありません。
なぜなら、人間である以上、脳のつくりに大きな違いはないからです。
人が暗記をするときには、記憶を司る海馬という部位が大きく関わってきます。
海馬とは、大脳の側頭葉深部に左右一対で存在しており、五感から入ってきた情報を短期記憶と長期記憶に振り分ける役目を担う部位です。
参照:佐藤病院「海馬とは?」
では、暗記に関わる記憶の仕組みについて解説していきましょう。
短期記憶と長期記憶
短期記憶とは動作に必要な情報を一時的に記憶しておく、メモ帳のような存在です。
人間は短期記憶で多くの情報を記憶しておくことは苦手で、情報が不要になればメモ帳を破り捨てるように破棄します。
対して、長期記憶とは何年経っても覚えていられるほど深く根付いた記憶です。
メモ帳のような短期記憶とは違い、長期記憶は半永久的な大容量の記憶媒体のようなものです。
海馬は、短期記憶でメモした情報が長期記憶へ送るべき情報なのかを選別し、長期記憶に送ったら短期記憶の情報はクリアして、また新しい情報を短期記憶として保存します。
関連記事:生活に欠かせない短期記憶のメカニズムと鍛え方を徹底解説!
暗記と年齢(大人、子ども)の関係
大人になると、学生の頃のように暗記ができなくなると感じる人も多いでしょう。
しかし、タフツ大学のアヤナ・K・トーマス博士が2011年におこなった研究によると、高齢者の記憶力低下は「歳をとると覚えられないという先入観」が原因だということが明らかにされています。
参照:Reducing the Burden of Stereotype Threat Eliminates Age Differences in Memory Distortion
つまり、脳科学的に見れば、若者も高齢者も記憶力に違いはないということになります。
大人になると暗記ができないと感じるのは、社会に出てストレスを感じる機会が多くなったり、仕事が忙しくてインプットの時間が確保できないことが原因だと考えられます。
暗記ができない人は意外と多い
暗記ができないと感じている人は少数派ではないので、暗記ができないと悩まなくても大丈夫ですよ。
明日のテスト終わったわ、社会と理科以外いつも通り取れたとしても普通に精神的に辛いから暗記できない。終わった。
— もす(一発芸の人) (@Mosutintin) February 21, 2022
やはり、ストレスを感じると暗記ができなくなるというのは事実のようです。
他教科の結果が気になってストレスを感じてしまうことも多いので、終わったテストは気にしないという気持ちの切り替えが大切です。
法令全部終わった。暗記できないのでひたすら問題集を解くターンに入ります
— まなっこ (@manaccoholic) February 21, 2022
実は問題集を解くのも、インプットしたことをアウトプットする作業なので、広義では暗記の一種ともいえます。
テキストを黙読することだけが暗記ではないですからね。
勉強してて、なかなか暗記できないから、ゴロで覚えようとしてるんだけど、肝心なゴロさえ覚えられないという🤣
もう、脳がポンコツ過ぎて😭暗記が良くできる薬が欲しい🙏
— Kaye 🐟Super Tuna🎣life with BTS🐾 (@kayzuuee) February 22, 2022
語呂で覚えるのは非常に良い方法です。
他人が作った語呂を覚えられないなら、オリジナルで語呂にして暗記するのも良いでしょう。
暗記ができるようになるには?
以上を踏まえて、最後に暗記ができるようになる方法をまとめてみましょう。
暗記ができるようになる方法は、3つ考えられます。
- 自分に向いている暗記方法を探す
- 感情と紐付けてアウトプットする
- イラストや動画で覚える
自分に向いている暗記方法を探す
暗記する方法は、必ずしも机に向かってテキストを読み込んだりノートに書くだけではありません。
書き取りで暗記できないと感じるなら、いっそ歩きながら暗記してみるのもオススメです。
歩くと足の筋肉が収縮して血流が促進し、脳が活性化するのでインプットの効率アップが期待できます。
また、「読むインプット」が苦手なら「聴くインプット」を取り入れてみるのも効果的です。
人間は視覚と聴覚から入る情報を取り入れるのが得意なので、可能なら両方でインプットしましょう。
関連記事:効率よく暗記する方法の決定版!「ラクして覚える」が最強
感情と紐付けてアウトプットする
インプットと同様にアウトプットの方法も工夫してみると、より暗記しやすくなります。
アウトプットには「書く」「声に出す」といった方法が考えられますが、同時に感情と紐付けてアウトプットすると、深く記憶に定着しやすいといわれています。
都を移されて取り残されたウグイスが「寂しくて泣いている」様子をイメージする
上の例では「寂しい」という感情を紐付けることで、記憶の定着を促してくれます。
イラストや動画で覚える
文字で覚えられないなら、イラストや動画で覚えるのもいいでしょう。
文字としての情報をイメージに変換することで記憶に定着しやすくなりますが、情報のイメージ化はコツや慣れが必要です。
暗記ができないのはイメージ化ができないことが原因になっている可能性も考えられます。
直接イラストや動画でインプットしてあげると、イメージに変換するプロセスをスキップできるので、暗記しやすくなります。
関連記事:効率よく覚えるのにイメージ記憶が大切な理由|コツやトレーニング方法を紹介
まとめ
暗記ができない理由と、暗記ができるようになる方法についてご紹介しました。
もう一度、暗記ができない5つの理由をおさらいしておきましょう。
- 完璧を目指しすぎている
- 暗記する量が多すぎる
- 暗記したつもりになっている
- 繰り返しが少ない
- 環境が適していない
もし、これらの理由をすべて解消しても暗記ができない場合は、暗記の効率を下げるNG行動をしている可能性があります。
暗記とは、インプットとアウトプットにより短期記憶から長期記憶へ情報を定着させる一連の流れです。
暗記ができないと思ったらインプットやアウトプットの方法が間違っていないか見直してみてください。
正しい方法なら年齢に関係なく暗記はできますので、先入観を持たずに暗記に取り組みましょう。
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