顔と名前が一致しないのはなぜ?
相手の顔と名前が一致しないと、職場や生活で困ることもあるでしょう。
最近では、リモートワークが増えてきて、顔と名前を同時にイメージできる機会が減って、さらに覚えにくい状況があります。
また、覚えられない理由には、病気や障害が関係しているケースもあり、早めに自覚しておくことも必要です。
本記事では、顔と名前が一致しない理由、影響している障害や病気、一致させやすい対処法等を解説します。
もくじ
人の顔と名前が一致しないのは病気の兆候?
顔と名前が一致しないのは、その人の特性である場合、または、病気や障害が影響している場合があります。
もともと覚えるのが苦手な人は、相手に対して謝罪を兼ねてもう一度素直に聞いてみたり、第三者に頼って聞いたりする、または、見た目と言葉をセットでイメージできるようにトレーニングして覚えるなど、対処法を考えることができます。
一方、病気や障害が原因である場合は、自分だけでは改善が難しいため、心療内科または精神科の専門医の診断を受けて症状に合わせた改善策を考えて行くことが必要です。
他人の顔と名前が一致しない場合に疑われる病気・障害
では、顔と名前が一致しない場合に疑われる病気・障害について、以下の4種類を解説します。
- 相貌失認
- 発達障害
- 認知症
- 高次脳機能障害
相貌失認
人の顔を覚えられない症状です。人の顔はすべて同じに認識し、顔だけでは区別や判断が難しくなります。
顔をチラッと見ただけでは相手を認識することができない障害です。
症状が軽度であれば、顔で気づく頻度が一般人よりも少なくなりますが、日常的には困らずに生活ができます。
また、繰り返し合っている家族の顔は、認識できる場合もあります。重度になると自分の顔さえ認識できなくなります。
原因は、先天性の場合、または、事故、脳梗塞・脳腫瘍などで脳が損傷して発症する場合があります。
※相貌失認の主な症状
- 有名人、知人、家族などの顔が見分けがつかない
- 自分の顔を鏡で見ても認識できない
- 顔の表情から感情を読み取れない
- 男女、年齢が見分けられない
- 顔以外(服装・髪型・声など)から認識する
発達障害
先天的に脳の発達に偏りがある障害です。
他人からみると自分勝手で困った人と勘違いされやすく、性格の問題や親のしつけなどが原因だと言われることが多いです。
発達障害には、症状別に種類があり、単体で症状が現れる場合と、重複して症状が現れる場合があります。
重複して症状が現れる場合は、さらに症状が複雑になり日常生活に支障を引き起こします。
※発達障害の 代表例
- 自閉症、アスペルガー症候群を含む広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)ASD
- 学習障害(限局性学習障害)SLD
- 注意欠陥多動性障害(注意欠如・多動性障害)ADHD
ASD(自閉症スペクトラム )の場合、人の顔が覚えられない症状があります。
人間の顔はとても複雑な形と認識するため、対応が困難になる特性があります。
認知症
脳の神経細胞の働きが徐々に低下し、記憶や判断力などの認知機能が衰えて、日常生活や社会生活に支障が起きる症状です。
65歳以上の高齢者で7人に1人の割合で、年齢を重ねるほど認知症のリスクが高くなります。
また、65歳未満で発症する認知症を「若年性認知症」と言い、10〜20代で発症することもあり、仕事や勉強に支障が起きます。
一般的な物忘れとの違いは、自覚症状の有無です。
例えば、物忘れの場合は、朝何を食べたか忘れても人に言われると思い出すことができます。
認知症では、朝ごはんを食べたこと自体を忘れてしまいます。人の話は耳にはいらないことが多いです。
認知症の症状には、見当識障害が あり、親しい友人、家族(配偶者や子どもなど)の顔がわからなくなる症状があります。
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高次脳機能障害
脳卒中や交通事故で脳の一部を損傷したために、思考・記憶・行為・言語・注意などの脳機能に障害が起きる症状です。
外見からはわかりにくい障害で、普通に見えるため周りから理解されにくい特徴があります。
日常生活や社会生活のさまざまな場面で症状が発症しやすく、人間関係のトラブルや社会との繋がりが維持しにくい傾向があります。
※高次脳機能障害の主な症状
- 言いたい言葉が出てこない
- 相手の話している言葉が理解できない
- 朝起きてから何をしたか思い出せない
- 突然興奮して怒り出す
- 物の置き場所を忘れる
- 片側を見落としやすい
- 道に迷う
- 思いつきで行動する
相貌失認は、高次脳機能障害のひとつ「失認症」です。顔の認識能力が欠如した状態になります。
他人の顔と名前を覚えるのが難しいワケ
顔と名前が一致しない理由のひとつは、記憶を司る右脳と左脳のバランスが偏るからです。
- 右脳:絵・映像など視覚によって記憶する/ひらめき、イメージ、芸術性、創造性
- 左脳:言語、数字、文字などによって記憶する/話す、書く、計算、分析、論理性
人の顔は、視覚によって判断するため「右脳」が働きます。人の名前は、言語によって判断するため「左脳」が働きます。
顔と名前を同時に認識するには、「右脳」と「左脳」がバランスよく働く必要があります。
つまり、「視覚(イメージ)」と「言語」の両方を脳に反応させることが、顔と名前を一致させるコツになります。
他人の顔と名前を一致させやすくする方法
顔と名前を一致させる場合は、相手に直接聞くことが一番早い手段ですが、時と場合によります。
相手に失礼があったり、相手に余裕がない場合もあります。
まずは自分で実践できる他の方法を試してみましょう。
- スマホアプリやパソコンソフトで人物の情報を記録しておく
- 声や話し方、しぐさ、服装や髪型などの特徴を重視する
- イメージと言語を同時に意識する
- 名前を口に出して耳で音声として記憶する
相手の顔や名前を忘れてしまったら
もし、相手の顔と名前を忘れてしまったら、申し訳ないけれども名前をもう一度教えてくださいと、素直に聞いて謝罪を兼ねて尋ねると良いでしょう。
無理に言葉を繕っても、忘れてしまったことは仕方ないので、丁寧な言い方に気を付けて再度聞いてみましょう。
また、本人に聞きにくい場合は、第三者に聞いてみたり、名前を忘れた人の話題を持ちかけて名前を引き出すなども方法のひとつです。
逆に、名前を忘れたことについて尋ねられたら、気分を悪くせずにもう一度、名乗ることも大切です。
顔と名前が一致しないことが、病気や障害が原因の人に対しては、社会的なサポートが必要です。
相貌失認や障害のある人が直面する困難に対しては、思いやりのある対応を心がけましょう。
顔と名前が一致しない場合は記憶術トレーニングがおすすめ
顔と名前が一致しない場合は、スマホアプリを使用したりイメージトレーニングすることで解消する場合もあります。
覚えられないレベルは個人差がありますが、重度の障害や病気以外であれば、記憶術のトレーニングをすることで回復が期待できます。
また、症状が重いなと感じたら、専門医の診断を受けて適切なリハビリを始めると良いでしょう。
自分の症状を正しく理解しておくことで、他人とのコミュニケーションの方法も改めて考えることができます。
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