「合格すると思っていた試験に落ちるなんて恥ずかしい…」
「時間をかけて勉強したのに試験に落ちるのはなんで?向いていない?」
このようなことでお悩みですか?自分では万全な状態で臨んだと思っていも、試験で不合格になってしまうのは大きなダメージです。
本記事では試験に落ちてしまった方に向けて、立ち直れない時にできるメンタルの維持方法や次回に不合格にならないための対策方法を紹介します。
もくじ
試験に落ちることは恥ずかしいのか?
”試験に落ちて恥ずかしい”という思いが出てくるのは自然な感情だと思います。「試験に落ちても恥じるな」という励ましをもらうかもしれませんが、恥ずかしいものは恥ずかしいです。
例えば次のような経験をした方も多いのではないでしょうか?
勉強時間を確保したのに、難易度の高くない試験に落ちた |
会社の大切な資格試験に落ちたが、それを社内に報告する義務がある |
目標を達成できなかったが、それを報告するという行為に嫌気がさす人も多いでしょう。
こういう時は相談できる相手に感情を打ち明けると良いと思います。試験に落ちたことへの悲しさを外に吐き出すことで、事実をしっかり受け止められることも多いです。
他人に話さなくとも趣味などでストレスを発散するのも良いでしょう。気分が暗くなりそうな時は、一度リフレッシュすることをオススメします。
恥ずかしいのは一瞬で、数日すれば忘れていることも多いです。
試験に落ちる人の特徴は?
試験に落ちる人には、時間や勉強不足など様々な特徴があります。ここでは試験に落ちる人の特徴について紹介します。
- 頻出単元を確認していない
- 要領が悪い
- 燃え尽き症候群
- 過去問に時間をかけていない
頻出単元を確認していない
試験に落ちる人は分野ごとの重要度を理解せず、全ての内容を均一に覚えようとする傾向があります。そのため何もかも中途半端になり、試験本番で頻出の単元や用語で失点してしまうのです。
試験内容のボリュームにもよりますが、参考書の内容を全て覚えるのは難しいと思います。まずは試験ごとの頻出分野や用語を優先的に覚えるようにしましょう。
資格試験には合格点が設けられているものも多いので、最短でそこにたどり着く努力をすることが重要です。決して満点を取ろうとしないでください。
記号問題のジャンルは軽く概要を抑える |
記述のある部分は重点的に学習する |
このように優先順位をつけることで、効率よく勉強することが出来ます。
要領が悪い
基本的に教科書で知識をインプットした後は、演習で実践を重ねる方が効率的です。しかし、試験に落ちる人はこのインプットとアウトプットのバランスが悪い傾向にあります。
要するに、インプットだけしてアウトプットを全くしない方が一定数いらっしゃるんです。これでは当日の試験形式にも慣れていませんので、当たり前ですが点数を取ることが出来ません。言い換えれば教科書を読んだだけの状態ですからね。
知識だけ持っている、いわゆる”頭でっかち”にならないことが大切です。
燃え尽き症候群
毎日の勉強にメリハリをつけられず、継続できない方も多いです。
例えば「平日は仕事後に5時間、休日は8時間」と極端な勉強スケジュールを組む方もいます。最初は意欲的に取り組めるかもしれませんが、これでは後にストレスが溜まってしまいますね。
その結果、勉強に打ち込みすぎて燃え尽きた方も多いのではないでしょうか?何もやる気が起きず、再び勉強モードに戻るまでに時間がかかると思います。
勉強で大切なのは継続することなので、毎日少しずつでも机に向かうようにしましょう。
過去問に時間をかけていない
過去問は試験の傾向を分析するチャンスなので、要点を掴む媒体として役立ちます。
特定の分野では毎年同じようなタイプの問題が出題される可能性がありますし、ひっかけ問題にも共通の傾向が見られることがあります。
様々な年度の過去問を解いたり復習を繰り返すことで、出題傾向を掴みやすくなるでしょう。問題の形式に慣れておけば、試験本番も落ち着いて対応することができます。
資格試験に落ちる時点で向いていないのか?
資格試験に落ちる時点で”資格取得のセンスがないのでは?”と考える人もいると思います。しかし難易度が高い資格であれば合格率も低いため、大きく落ち込む必要はないでしょう。
実際に資格試験の合格率を見ていきます。
種類 | 合格率 |
令和5年度司法書士試験 | 5% |
令和5年度宅建士試験 | 17.2% |
つまり大半の人が不合格になっているということですね。一度落ちたからといって”向いてない”と判断するのは早いと言えましょう。
しかし同じ試験や難易度の低い資格試験に何度も落ちてしまう方は、勉強方法を変える必要性がございます。そもそも暗記の仕方や勉強のやり方がわかっていないことが多いです。
そういった方にオススメなのが「吉永式記憶術」です。
「自分に自信が持てず、常に不安」
「人の顔と名前が覚えられない」
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それ、記憶術で解決できます!
講師プロフィール
日本一の記憶博士
吉永 賢一
偏差値93
東京大学理科3類合格
IQ180を持つメンサ会員
講師歴32年、元家庭教師で15,000人以上に指導
記憶力ギネス世界新記録保持者という業界随一の肩書を持つ記憶術講師
書籍出版や雑誌掲載多数!
東京大学理科3類に合格した吉永氏が、記憶力の向上や時短学習のコツを脳科学の観点から解説しています。効率的な暗記方法や要領よく覚えるコツを伝授していますので、試験に合格できない方は参考にしてみてください。
立ち直れない時のメンタル維持法5選!
試験に落ちたショックで前を向けない方も多いのではないでしょうか?どんなに絶望的な状況でも、何かがきっかけでメンタルが通常に戻ることもあります。
ここでは厳選していくつかの方法を紹介しますので、参考にしてみてください。
- 話を聞いてもらう
- 不合格になり同じ境遇を味わった人を参考にする
- 趣味に没頭してリフレッシュする
- 得られた知見や経験を活かす
- 試験に合格した後の自分の姿を想像する
話を聞いてもらう
試験に落ちてしまった時は、外に吐き出すことでずいぶん気持ちが楽になります。家族や友達に話を聞いてもらうことで、中に溜めていたものが一気に外に出ます。
心理学でも不安の原因となっている感情を外に吐き出すと、その感情が和らぐことが知られています。この現象はカタルシス効果と呼ばれるものです。
自分の中の悔しさや悲しさを言葉にすることで、悲しみや不安な気持ちが落ちついてくるのを感じられるはずです。
不合格になり同じ境遇を味わった人を参考にする
目指していた試験に不合格になり挫折を味わっている方は、似た境遇を味わったことのある人に近づいてみましょう。
近づくといっても例えばSNSでフォローする、本を買うなど何でも大丈夫です。自分と近しい境遇の人と心を寄せ合うことで、自分が一人ではないと安心することができます。
コツは苦しい境遇に陥っても未来を切り開き、活躍している人物を参考にすることです。その人が悔しさをバネにどう成長したのか、挫折からのプロセスも知ることができます。
自分の未来を見通すモチベーションになり、勇気づけられると思います。
趣味に没頭してリフレッシュする
試験に落ちてふさぎ込む気持ちを治したい方は、趣味に没頭してリフレッシュするのもおすすめです。
目の前のことだけに集中すると、それ以外のことを考えなくなる「フロー」という状態に入ることができます。
フローとは心理学者のチクセント・ミハイが提唱した概念です。
この状態に入ることで他のことに意識を向ける余裕がなくなるため、一時的に悲しい気持ちから解放される可能性があります。つまり、意識を切り替えやすくなるのです。
一般的にフローは自分の好きなことをしているとき起きやすいですが、スマホやテレビなどの受身的な趣味には起きにくいと言われています。
逆に自分が主体的になってできる趣味にはフローが起きやすくなりますので、試験に落ちて立ち直れないときは、ぜひとも趣味に没頭してみてください。
得られた知見や経験を活かす
試験に落ちてショックな人は、勉強で得られた成果を考えてみてください。簡単で良いので、ノートやスマホに書き出してみることが大切です。
一つの目標に向かって根気強く頑張る力 |
やりたいことを我慢して資格勉強に時間を費やした自己管理能力 |
勉強で培ったこれらの力が活きる場面も多いのではないでしょうか?
また、試験に再挑戦することを知識を深めるよい機会と捉えましょう。もしギリギリのところで合格していたら実務で大きな苦労をしていたかもしれません。
前向きに捉え、悩み過ぎないようにしてください。
試験に合格した後の自分の姿を想像する
気持ちが落ち着いたら、試験に合格した後の自分の姿を想像してみましょう。
目標を達成した後の自分の姿を考えることで、意識がポジティブな方向に変わる可能性があります。成功した未来を想像すると、再び勉強を始めるモチベーションがわきやすくなるからです。
やる気を高めることで、再スタートを切ることも可能になります。これまでの失敗から学び、次につなげる意識を持ちましょう。
今後試験で落ちないためにはどうすればよい?
再び試験に挑戦する人に向けて、今後試験で落ちないためにできる対策方法を紹介します。具体的な手法も紹介していきますが、変えるべきは次の2つになります。詳しく見ていきましょう。
- 勉強方法を改善する
- 環境を改善する
勉強方法を改善する
正しい学習方法を実践せず、闇雲に勉強を進めていては合格するのは難しいです。勉強に対する向き合い方が適切であったか、再度考えるようにしてみてください。
教材は自分が理解しやすいレベル感のものを選ぶ
内容をしっかりと理解して、合格する力をつけられる教材がオススメです。要するに難しすぎる教材から入らないようにしてください。
分かりやすい言葉で説明されている教材から始め、内容をしっかりと理解した後にレベルの高い参考書にあたる方が学習効率が良いです。
まずは使用している教材が自分にとって理解しやすいレベル感のものであるかを確認しましょう。その後に試験までの期間から逆算して、教材のレベルを上げていくのがオススメです。
合格するために十分な勉強時間が取れていたか確認する
次の試験までにどのぐらいの時間が捻出できるのか、一度書き出してみてください。面倒かもしれませんが、簡単で良いので一日に勉強できる時間を再認識しましょう。
書き出してみるとどうでしょうか?社会人の方は思ったより学習に割ける時間が少ないのではないでしょうか?
このような方にオススメなのが隙間時間の活用です。
15分だけ通勤時間に学習する |
家事をしながらyoutubeで資格関連の動画を流す |
机に向かうより効率が落ちるかもしれませんが、それでも大丈夫です。まずは資格勉強を日常に取り入れることを習慣化させましょう。
隙間時間以外での学習時は、ストップウォッチで時間を計りながら勉強してみてください。自分ではたくさん学習しているつもりなのに、思ったより勉強していなかったということもよくあります。
間違った知識を覚えていないか確認する
情報の古さにも注意が必要です。
例えば司法試験やファイナンシャル・プランナー試験などは、金融政策が更新されるたびに最新の知識を覚える必要があります。
そのため、去年覚えた知識が今年は使えないということが起こるのです。
また自分が間違った知識を覚えている可能性もあります。受験した試験の問題は必ず答え合わせをして、間違えていた部分の原因を探ってください。
そして、あらかじめ覚えていた知識に認識の齟齬がなかったかを確かめましょう。正解だと思っていた部分が実は間違えていたというのもよくあることです。
試験での時間配分が適切であったか確認する
試験の種類ごとに出題される設問の数や単元のテーマは大方決まっていると思います。過去問に取り組むことによって傾向は掴めんだかもしれませんが、得意分野で点数を落としていませんか?
高得点が望めない苦手なテーマの問題より、知識に自信があるテーマで確実に点数を取りに行きましょう。満点を取るよりも、要領よく合格する意識を持つことが重要です。
環境を改善する
勉強する環境を整えることは、集中力を上げ効率的に勉強を進めるために大切なことです。今後試験で落ちないためには、次の観点で勉強する環境を見直してみてください。
デスク周りはきれいにする
勉強する机に物が散らばっていることは集中力が下がる原因となるため、デスク周りはいつもキレイにしておきましょう。
ブリストン大学の研究でも、脳は秩序のある状態を好むと言われています。つまり無秩序が目に入り続けると集中力が下がるということです。一方で作業環境を整理することで集中力と情報処理能力が高まった結果が出ています。
余分なものを視界に入れないようにすることで、無意識のうちに学習効率が上がっているかもしれません。
自分にとって集中できる場所で勉強する
人によって集中できる環境は異なります。そのため、自分にとって最も集中できる環境を探してみましょう。
例えばある程度ざわざわした環境の方が勉強がはかどる人もいます。反対に、できるだけ静かで一人でできる自宅のような場所に集中できる人もいるでしょう。
勉強する場所を変えてみることで自分が最も集中できる環境を見つけられる可能性があります。
まとめ
この記事では試験に落ちるのが怖い、また落ちてしまった方に向けてメンタルを維持する方法や次回への対応策などについて紹介しました。
試験に落ちてショックを受けることがあっても、その後のアクションが大切です。自分の夢や理想を叶えるために、できることから少しずつ試してみてください。
参考文献
※1 法務省「令和5年度司法書士試験の最終結果について」
※2 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「試験実施概況(過去10年間)」
※3資格の学校TAC[タック]「宅建の勉強時間 | 宅建士(宅地建物取引士)」
※4 松原 達哉. (2010). 史上最強カラー図解 臨床心理学のすべてがわかる本. サンクチュアリ出版ナツメ社.p40
※5 ミハイ・チクセントミハイ. (2010). フロー体験入門―楽しみと創造の心理学. 大森弘監訳, 世界思想社.p46,47
※6 DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー「デスクが散らかっていると集中力も生産性も低下する」
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