キツネさん
仕事に集中しなければと頭ではわかっていても、なかなか集中できないときもありますよね?
仕事に集中できない理由は様々ありますが、主に3つの理由があると考えられます。
- 環境が良くない
- ストレスや体調不良
- マルチタスクになっている
理由さえわかってしまえば、対策も講じやすくなります。
そこで今回は、これらの「仕事に集中できない理由と対策」について詳しく解説していきます。
また、「休憩時間の過ごし方」「どうしても仕事に集中できないときの最終手段」についてもお伝えいたしますので、仕事に集中できないとお悩みの方は、ぜひ最後までお付き合いください。
もくじ
そもそも人間は集中できない
集中できないと悩む前に、まず大前提としておさえておきたいのは、そもそも人間は長時間の集中が苦手な生き物だということです。
まだ人間が狩猟生活をしていた太古の名残で、15分・45分・90分と、おおよそ15分周期で集中力が途切れる波がやってきます。
遺伝子レベルでプログラムされた人間としての習性なので、ほぼすべての人が集中力を長時間維持することはできません。
人間の集中力にはサイクルがあることを自覚したうえで、仕事に集中するための方法を案じてみましょう。
集中できない人の特徴
仕事に集中できない人には、共通した特徴があります。以下のポイントをチェックして、ご自身でできる改善策を見つけましょう。
- 複数の仕事を同時にしている
- 仕事以外のことを考えている
- 仕事や会社に不満を持っている
- 他人に評価を気にしすぎる
- 自己管理が下手である
- ネガティブ思考である
- 感情のコントロールが苦手である
- 体調管理ができていない
また、自分の仕事に対する周りの評価が気になると、あせりばかりが先行してプレッシャーから集中できなくなる場合もあります。
逆に、仕事への不満があったりやる気がなかったりすると、緊張感や危機感が薄れてダラダラモードになりがちです。睡眠不足や体調不良など自己管理ができていないと集中力の妨げになります。
仕事で集中力がない人は、仕事のやり方や、周りの環境、体調とメンタルの管理ができるように改善して行くと良いでしょう。
仕事に集中できない理由
仕事に集中するための方法を考える前に、まず「なぜ仕事に集中できないのか」を整理しておきましょう。
仕事に集中できない理由は様々ありますが、冒頭でも挙げたように3つの大きな原因が考えられます。
- 環境が良くない
- ストレスや体調不良
- マルチタスクになっている
環境が良くない
あなたが仕事に集中できないのは、環境が良くない可能性があります。
人間は視覚から得る情報が大きなウエイトを占めており、次に聴覚からの情報が大きいと言われています。
つまり、これらの感覚に余計な情報がたくさん入ってくるような環境では、仕事に集中するのは難しいでしょう。
PCのディスプレイ越しに、人がせわしなく動いている様子が見えていませんか?
また、大きな騒音や人の話し声、無駄な音楽が流れていませんか?
仕事に集中できる環境づくりは最優先事項です。
キツネさん
ストレスや体調不良
当然ですが、風邪をひいて熱があったり、倦怠感があるようでは集中なんてできません。
もちろん社会人たるもの、ちょっと体調が悪いくらいでは仕事が休みづらいのもよくわかります。
しかし、体調がすぐれない状態で無理をしても、効率は上がらず仕事が進みませんし、挙句の果てに体調も悪化してしまえば、メリットは何一つありません。
また、プライベートでの悩み事や対人関係のストレスが、集中を妨げることもあるでしょう。
生きている以上、常に順風満帆なわけではないので、ベストコンディションを維持するのは難しいことです。
しかし、ストレスが原因で仕事に集中できないと余計にイライラするようなら、気分転換が必要な状態です。
身体的、精神的な負荷の大きさを自覚して、時には思い切って休む判断も大切です。
関連記事:ストレスは記憶力の大敵!脳との関係・記憶を回復させる対処法を解説
マルチタスクになっている
マルチタスクとは、文字通り複数のタスクを同時進行で処理することです。
「マルチタスクがこなせる人=仕事のできる人」というのは、少々古い考え方だと言えます。
なぜなら、そもそも人間はマルチタスクが苦手な生き物だからです。
マルチタスクができると思っていても、実はタスクのスイッチを細かく切り替えているだけで、人間の脳は同時に複数のタスクをこなせるようにできていません。
つまり、1つのタスクに集中できないまま次のタスクへスイッチを切り替える状態が続いているだけなので、脳が疲弊し集中力が削がれてしまいます。
キツネさん
職場の人間関係に問題がある
職場の人間関係で何か気になることがあると、集中力に欠けることもあります。
気が合わない上司や同僚がいると仕事に向かうやる気もだんだん落ちてきて、ストレスがたまってくるとうつ病になるケースもあります。
厚生労働省の「労働安全衛生調査・令和3年」の調査では、現在の仕事や職業生活に強い不安やストレスを感じている労働者の割合は「53.3%」です。
ストレスと感じる内容については、「仕事の量」が43.2%と最も多く、次いで「仕事の失敗、責任の発生等」が33.7%、「仕事の質」が33.6%となっています。
仕事に関する悩みを相談できる上司や同僚がいる場合は、ストレスも軽減されますが、職場であまり良い人間関係が築けていないと、仕事に集中しにくくなります。
仕事に集中するためには
仕事に集中できない理由が明らかになれば、あとはそれぞれの解決法を考えるだけです。
今回提案する解決法は、以下の3つとなります。
- まずは環境整備から
- 仕事に集中しないリスクを再認識する
- 時間管理を徹底する
まずは環境整備から
仕事に集中するためには、デスク周りの整理整頓から始めてみましょう。
デスク上や周囲の整理整頓は、作業効率を向上させ、視覚から入る情報を減らせるので仕事に集中しやすくなります。
また、デスクの向きにも配慮してみましょう。
基本的には壁に向かって座ったほうが、PC作業をするときにディスプレイの向こう側が気にならずに済みます。
もし壁に向けないなら、デスク上に置くパーテーションなどを利用するのもオススメです。
そして視覚から入る無駄な情報を遮断できたら、次は聴覚です。
しかし、同僚や上司、家族が周りにいると静かな環境を作るのは現実的に難しいこともあるでしょう。
周りの人に静かにしてほしいとお願いできないのであれば、ノイズキャンセリング機能のあるヘッドホンやイヤホンを利用するのも選択肢のひとつです。
仕事に集中しないリスクを再認識する
集中できる環境を用意できても、コンディション次第では仕事に集中できないときもあります。
体調がすぐれないときには、時には休むという選択も必要ですが、どうしても休めない仕事もあるでしょう。
無理をしてでも片付けなければならない仕事があるときは「もし、今の仕事をミスしたら、どんなリスクが発生するだろう」と想像してみてください。
仕事でミスをすれば、余計な修正の作業が発生するかもしれません。
もし、クライアントがいる仕事であれば納期を大幅に遅れてしまい、多大な迷惑をかけてしまう可能性もあります。
キツネさん
時間管理を徹底する
マルチタスクを避けるためには、徹底したスケジュール管理が大切です。
午前中はPC作業、午後からは外回りといった具合に、ざっくりしたスケジュールでは仕事に集中できません。
上記のように時間と具体的なタスク内容を決めて、一つの作業だけに集中できるようなスケジュールを組むと良いでしょう。
作業時間だけでなく、休憩時間もし
- 始業開始の9時から1時間はPCで企画書の作成
- 10分の休憩
- 11時までは取引先との打ち合わせ
- 10分の休憩
- 12時までプレゼン資料の作成
短時間の集中を積み重ねる
「15分・45分・90分」と人間が集中できる時間の目安です。深い集中に入りやすい時間が「15分」。
子どもが集中できる時間は「45分」。小学校の授業時間はおおよそ45分に設定されています。一方、大人が集中できる時間は「90分」です。
大学の1コマの授業時間はだいたい「90分」です。
集中力を高めるためには、深く集中できる時間「15分」を基準に、×3セットで「45分」または、×6セットで「90分」を目安に、仕事や勉強のスケジュールを立てると良いでしょう。
集中するのが苦手な人は、「15分」集中できたら間に休憩をはさんで、また「15分」もう一度「15分」とだんだん時間を伸ばして行くことをおすすめします。
人間関係を見直す
人間関係で悩みやすい方は、相手の気持ちはコントロールできないため、自己をコントロールする力を鍛えましょう。
まずは、人間関係がうまくいかない原因を見つけて、何に不満や怒りがあるのか冷静に見極めます。
次に相手の気持ちや立場について視野を広げて考えてみましょう。
職場で同僚とこじれたのは、相手が何か良くない状況であり体調不良であったからかもしれません。
自分と他人は全く別の人格であることを肝に銘じて、上司や同僚に理想像を重ねるのはあきらめましょう。
また、どんな時に自分が怒りやすくなるのか感情のパターンを自覚しておくと、気持ちをコントロールしやすくなります。
それでも気持ちの整理が付かない場合は、全く別の場所に自分を置いてみることや、とりあえず睡眠を摂ると気持ちが楽になることもあります。
正しい呼吸法を身に付ける
集中力を高めるには、乱れた呼吸を整えることから始めましょう。呼吸法にはさまざまな方法がありますので、いくつか紹介します。
仕事の休憩中に摂り入れて集中力を高めましょう。
腹式呼吸
鼻からゆっくり息を吸い込み、空気を溜めていくイメージでお腹をふくらませます。
つぎに、口からゆっくり息を吐き出してお腹をへこましながら、体内の悪いものをすべて出し切るイメージで呼吸を整えます。
鼻呼吸
鼻で吸って鼻で吐く方法です。鼻をつまんだ後、右の鼻の穴の部分を開いて呼吸をし、次に左の花の穴を開いて呼吸をします。
呼吸の方法は、吐いて吸って吸っての順に3〜5回繰り返し行います。
胸式呼吸
肋骨を広げて胸を使って空気を入れ替えする呼吸法です。
背筋を伸ばし楽な姿勢で始めます。最初に息をすべて吐き出し、胸を大きく広げて鼻から息を吸います。次に胸の溜めた空気を口から強く吐き出します。
このとき、息を吸うときはゆっくりと、吐くときは一気に吐くようにします。
カフェインを摂る
カフェインを摂ると脳内に蓄積されたアデノシンを押さえる作用が働きます。アデノシンとは、日中に活動している中で脳内に蓄積されて、眠気を引き起こす睡眠物質です。
眠気が出てきたときにカフェインを含むコーヒーを飲むと、頭がスッキリするのは、アデノシンを抑制できるからです。
したがって、仕事で集中力が落ちた場合は、コーヒーを飲むのもひとつの方法です。
ただし、カフェインの摂りすぎには注意が必要です。中枢神経系の刺激によって、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気等の健康被害をもたらす場合もあります。
1日あたりのカフェイン摂取量として、健康な成人で400 mg(コーヒーをマグカップで約3杯)まで、妊婦や授乳中の女性は300mg(コーヒーをマグカップで約2杯)までを目安にしましょう。カフェインを摂りすぎると、返ってイライラが増し集中力がなくなってしまうため気を付けましょう。
カフェインを含む飲み物は、コーヒー、緑茶、紅茶、ウーロン茶等です。エナジードリンクや清涼飲料水でカフェインを含む物も一部あります。食べ物では、カカオ豆が原料のチョコレートです。
仕事に集中できる休憩のとり方
仕事に集中したいなら、休憩のとり方や休憩時間の過ごし方も重要なポイントです。
ダラダラ仕事をして、なんとなく疲れたら休憩をとるようでは、仕事の集中力に悪い影響を及ぼします。
最後に、仕事に集中できる適切な休憩時間について解説していきますので、今一度あなたの休憩時間を見直してみてください。
ポモドーロ・テクニック
仕事に集中できる休憩のとり方として有名なのが、ポモドーロ・テクニックです。
しかし、必ずしも25分と5分にこだわる必要はありません。
なぜなら、仕事の内容に対する興味の度合いや、体調などによって集中できる時間に個人差があるからです。
30分がちょうど良いと感じるなら、30分おきに休憩を入れてもいいでしょうし、5分の休憩が長いと感じるなら3分でもいいでしょう。
重要なのは、あなたが集中できる時間をタイマーで計り、集中力が切れるタイミングで適度な休憩をとることにあります。
キツネさん
スマホを見ない
休憩中に、スマホでメールのチェックやゲームをする人をよく見かけます。
しかし、先にも述べたとおり、人間は視覚から多くの情報を得ているので、目を酷使するスマホは脳に大きな負担をかけています。
また、ゲームに夢中になると脳は興奮状態となってしまい、休憩になりません。
休憩中は、スマホやPCの画面を見ないように意識して、目を閉じたり、誰かと雑談に興じたりして気分転換を図りましょう。
また、スマホが目に見えるところにあるだけで、スマホに注意が向いてしまい集中力が低下するという説もあります。
仕事中は、スマホをなるべく視界に入らない場所に置くことも大切です。
軽い運動
長時間、イスに座って仕事をしていると下半身の血流が悪くなり、結果として脳の疲労感につながります。
さらに、ずっと座った姿勢でいると、腰痛やエコノミークラス症候群の原因にもなりかねません。
頭がボーッとしてきたと感じたら、休憩時間はイスから立ち上がって少し歩いたり、数回スクワットをしたり、軽めの運動をしてみましょう。
仕事が長引きそうなら、夕方に30分〜1時間程度のウォーキングをすると、夜の集中力が回復します。
また、いっそのこと座らないという選択肢もあります。
最近では、立って仕事をすると集中できて効率が上がるという考え方が定着してきたため、スタンディングデスクが人気です。
キツネさん
仮眠をとる
忙しくて睡眠不足だったり、ストレスで睡眠の質が悪いと感じたら、思い切って昼休みに仮眠をとりましょう。
30分以内の昼寝で、午後の作業効率が向上するといわれています。
昼食後は血糖値が上昇するなど、人間の生体リズムの影響で14時前後に眠気がピークに達します。
つまり、睡眠不足ではなくても昼食後から15時頃にかけて、強い眠気を感じることは自然の摂理ともいえるのです。
海外では、積極的に仮眠をとることをパワーナップと呼び、GoogleやMicrosoftなどの大企業でも、仮眠用のスペースを設けて短時間の仮眠を推奨しています。
今や、昼寝は後ろめたい行為ではありません。
関連記事:集中力が落ちるのは睡眠不足の可能性大!それでも頑張る人のための4つの対処法
集中力が切れたときの最終手段
以上のテクニックを駆使しても仕事に集中できないときは、場所を変えてみましょう。
カフェやコワーキングスペースに移動するだけでも気分転換にもなりますし、社会的促進の効果が期待できるので、一人だと仕事に集中できない人にオススメです。
キツネさん
まとめ
仕事に集中できない理由は様々ですが、大きく影響する理由は3つあります。
- 環境が良くない
- ストレスや体調不良
- マルチタスクになっている
これらの原因を一つずつ解消していけば、きっと今より仕事に集中できるようになるはずです。
デスク周りを整理したり、スケジュールを細かく設定したり、適度な休憩をとるだけでも効果が期待できます。
また、休憩時間はしっかり目と脳を休ませてあげることも重要です。
どうしても集中力が回復しないときは、カフェなどで仕事をしてみると気分転換になります。
仕事に集中できないのは体に負担がかかっているサインですので、上手にストレスをリリースして集中力を維持しましょう。
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