50代の記憶力低下を防止する方法!記憶力のトレーニングと習慣の改善策

キツネさん

年齢とともに記憶力が低下するっていうけど、これってどうしようもないことなのかな…何か対策としてできることはないのかな?

私たち人間の脳は、年をとるにつれて少しずつその機能が低下していくと言われています。

特に50代に差し掛かると「物覚えが悪くなった」「記憶力が低下した」と感じるようになる人は多いそうです。

しかし、為す術が無いように思えて実は、記憶力は習慣やトレーニングによって、加齢による衰えを防ぐことができます

今回は、そんな「加齢による記憶力低下のメカニズム」と「記憶力を鍛えるトレーニング・習慣」について解説していきます。

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なお、記憶力の上げ方については記憶力を上げる方法とは?|誰でもできる記憶向上テクニックを紹介の記事で解説しているので、あわせてご覧ください。

記憶力が落ちたと感じている50代は多い

「加齢による記憶力の低下」は、特に50代になる頃に実感する方が多いようです。

日々の生活の中で記憶力の低下を実感していても、「年齢のせいだから仕方ない」と諦めてしまいがちな方も多いかもしれません。

しかし、トレーニングや習慣次第では、この加齢による記憶力低下を食い止めるだけでなく、記憶力を鍛えていくこともできます。

そんな「加齢と記憶力」の関係と、記憶力を鍛える方法や習慣について詳しく見ていきましょう。

関連記事:記憶術とは?おすすめの記憶術6選やトレーニング方法もご紹介

加齢で記憶力が落ちる原因

キツネさん

そもそも、なぜ加齢によって記憶力は下がってしまうんでしょう?

それは「人間の脳が加齢によってどう変化していくのか」を知ることで見えてきます。

そして実は加齢以外にも、記憶力が低下してしまう原因があるんです。

ここではそんな「記憶力が落ちる原因」について詳しく解説していきます。

加齢で脳は萎縮する

脳というのは、年齢を重ねるにつれてシワが深まり萎縮していくようになっています。

これは神経細胞が減少することが理由の一つと考えられており、それによって脳のボリュームが減っていくことが原因という説が有力です。

この「脳の萎縮」は30代くらいから始まり、60代になる頃にはMRIで確認すると肉眼でわかるほど、萎縮が顕著なものになります。

「どこが」「どれくらい」萎縮するかは個人差があり、それによって症状も様々ですが、こうした加齢による脳萎縮が原因で起こる症状には以下のようなものが挙げられます。

  • 痴呆、物忘れ
  • 短期記憶障害
  • 認知症(アルツハイマー病)
  • うつ病

参照:公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット

内分泌ホルモンの低下

男性の場合、50代になると前頭葉の老化や男性ホルモンの分泌量が低下します。

男性ホルモンであるテストステロンは、意欲、気力、好奇心などと関係しており、さらに前頭葉の機能がコントロールできなくなると、記憶力の低下にも大きく影響します。

また、やる気や幸福感に関係する脳の神経伝達物質ドーパミンが減少すると、記憶力や学習力の低下に繋がり、統合失調症など、さまざまな精神疾患・運動障害をもたらす原因になります。

女性の場合は、更年期に伴い女性ホルモンのエストロゲンの減少によって、記憶力が低下します。

神経伝達物質セロトニンの分泌を促すエストロゲンが減少すると、記憶の働きに関わる脳の海馬が縮小するため、物忘れが生じたり記憶するのが若いころよりも難しくなります。

ストレスによるコルチゾールの増加

また、記憶力などの脳の機能低下には「ストレス」も大きく影響しているのです。

人はストレスを感じると、副腎皮質から「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。

一時的かつ瞬間的な分泌であれば問題ありませんが、長期的にストレスにさらされ、このコルチゾールが分泌され続けると、記憶をつかさどる脳の海馬の萎縮に繋がってしまいます。

こうしたストレス過多が記憶力の低下や脳機能の低下を招いてしまうのです。

参照:ストレスと脳 | 生物学科 | 東邦大学

学んでいないことも一因

学生時代は勉強する時間がたくさん確保されていたかと思います。

そして社会人になっても仕事に関する知識を覚えたり、新しい作業を覚えたりするために学習する習慣があったのではないでしょうか。

しかし、40代・50代と年齢を重ねて日々の仕事や作業、家事などに慣れてしまうと、新しいことを学んだり、継続して勉強したりする機会が格段に減ってしまいます。

そうすると、脳を活性化させる機会も減ってしまうため、記憶力を含む脳の機能がどんどん衰えていってしまうのです。

若年性認知症をチェックするリスト

18歳以上65歳未満の方で認知症の症状が見られる場合は「若年性認知症」と診断されます。

こうした「若年性認知症」の兆候を調べられるよう「脳の健康度チェックリスト」(別名・もの忘れ検診)というものが存在しています。

より正確な診断結果を求める場合は、専門医による診断が必要となりますが、まずはチェックリストの項目にいくつ自分が当てはまるかをチェックしてみて、その深刻度を測ってみるのもいいかもしれません。

気になる方は、以下にチェック項目を抜粋しているので、ぜひ確認してみてください。

  • 最近、家族から物忘れがあると言われたことがある
  • ものの名前や人の名前が思い出せないことがよくある
  • 毎日1回以上、しまい忘れがあり、捜すことが多い
  • 今日が何月何日なのかわからない時がある
  • 朝食の内容を思い出せないことがある
  • 計算の間違いが多い。または勘定を間違える
  • 元気がでない、または仕事をやる気がしない
  • 夜眠れないことが多い
  • 野菜の名前を10個以上言えない
  • 現在の総理大臣の名前を知らない

参照:一般社団法人 高崎市医師会

記憶力を上げる・維持するためのトレーニング

ではここからは、50代、60代と年齢を重ねても記憶力を向上・維持させるためのトレーニングや習慣について紹介していきます。

普段の生活に気軽に取り入れることができる簡単なものばかりですので、ぜひチャレンジしてみましょう!

  1. 運動する
  2. メモを取る
  3. 日記をつける
  4. 睡眠を改善する
  5. 人に教える
  6. 記憶法を実践する
  7. 人に話す

運動する

日常生活に有酸素運動を取り入れることで、脳の働きに関係するスキルがアップします。

体を動かすことで、脳内ドーパミンが分泌されやすくなり、記憶力や学力、集中力などが向上する効果があります。

持久的な有酸素運動を行うことで、記憶に関係する脳の海馬の縮小を抑えることができるからです。

有酸素運動は、息が苦しくない程度の運動で持続して毎日行うことが大切です。

過度な運動をする必要はないので、運動をしていない状態よりも少し辛くて呼吸が早くなる程度が適切です。

ウォーキング、ジョギング、自転車、水泳、などや、室内でできるスクワット、踏み台昇降、などがおすすめです。

メモを取る

メモを取るのは「忘れないため」の行動に見えますが、実は少し意識して行うことで記憶力にもいい影響を与えてくれます。

ただ単に覚えたいことを何も考えずに書き起こすのではなく、頭の中で「何が一番重要か」「何をどう覚えておく必要があるのか」を意識しながらメモをとることを意識してみましょう。

そうすると、メモの内容がわかりやすくなることはもちろん、メモを取る際に脳も活性化され、記憶に残りやすくなるのです。

日々の生活の中で細かくメモを取り、その都度内容を頭の中で整理してみるという習慣をつけてみましょう。

日記をつける

日記はその日あったことを思い出して、書き出すという作業を伴います。この作業が記憶力維持や記憶の定着にとても効果がある行動なのです。

とはいえ「毎日書くのは面倒くさい…」という方も多いと思います。そういう方におすすめなのが「五行日記」です。

書く項目を5つ程度にしぼり、それを日記を書く際に思い出して書き出すだけでOKという、とても簡単な方法になっています。

五行日記に書く内容の例
  • どんな天気だったか
  • その日に何を食べたか
  • どんなことをして過ごしたか
  • 誰と会ったか
  • どんな服を着ていたか
  • 1日の感想を簡単に書いてみる

こういった項目から5つ選んで書いてみるだけで効果があります。

他にも、あえて昨日のことを思い出して日記を書いてみるという「昨日日記」という書き方も、記憶力維持には最適です。

自分に合った方法で日記を書くことにチャレンジしてみるのはいかがでしょうか。

睡眠を改善する

良質の睡眠を摂ることで脳疲労を回復し、記憶力の低下を防ぐことができます。

規則正しい睡眠のリズムを心がけて、遅寝遅起きの方は、早寝早起きに生活習慣を変えることも大切です。

寝不足は、脳の海馬が縮小して記憶が定着しにくくなります。寝不足は、寝つきが悪くなったり夜中に何度も目が覚めたりして不眠症のリスクが高くなります。

不眠症は、認知症に発症しやすく、記憶障害を引き起こします。

睡眠は、疲れた脳を休ませたり、記憶を整理したりするため、日中に悪影響ができないように、睡眠のリズムを整えましょう。

人に教える

記憶と学習の関係を示す「エドガー・デールの法則」によりますと、記憶の定着について、以下の割合を提示しています。

  • 人に教える:90%
  • 言う・書く:70%
  • 見ながら聞く:40%
  • 見る:30%
  • 読む:20%
  • 聞く:10%

記憶を定着させるには、情報を聞いたり見たりするだけではなく、人に教えたり話したりすることで効果が発揮されるということです。
インプットだけでなくアウトプットすることで、短期的ではなく長期的に記憶を強固にすることができるようになります。

キツネさん

何か覚えたり、記憶力を鍛えたりするためには「アウトプット」が重要なんですね。これなら気軽にチャレンジできそうな気がします!

関連記事:【再現性あり】記憶力を上げる方法とは?|誰でもできる記憶向上テクニックを紹介!

記憶法を実践する

記憶法を学んで実践することは、物忘れ防止や認知症予防に効果的です。

記憶法には、連想結合法や場所法、語呂合わせ法など、気軽に取り組みやすいトレーニング法があります

連想結合法は、覚えたい単語をリンクしながらイメージし、連鎖イメージを作って覚えます。ストーリー性を持たせることで記憶に残りやすくなります。

記憶法の学習は、何歳からでも始めることができて、認知機能の向上にも効果的です。

50代になったら少しづつ、生活の一部に摂り入れて、記憶力を鍛えていきましょう。

50代が記憶力を鍛えるための心構え

最後に、記憶力低下の兆候が強く出てくる50代の方が、記憶力を鍛えていく上で必要な「心構え」や「姿勢」について解説していきます。

今すぐでも日常に取り入れることができるものもあるので、ぜひ参考にしてみてください。

  1. 喜怒哀楽、感受性豊かに生きる
  2. 覚えるという意思を持つ
  3. 「知的能力を活かす」意識を持つ
  4. スマホやパソコンから離れる

喜怒哀楽、感受性豊かに生きる

人の脳の中で記憶をつかさどるのは「海馬」という部分ですが、そのすぐ隣にある「扁桃体」は、感情に反応する部分となっていて、お互いの刺激や影響を受けやすいと言われています。

つまり、出来事や物事に感情が結びつくと、その分記憶に残りやすくなります。感情豊かに毎日を過ごせば、その分日々の出来事がしっかりと記憶に刻まれやすくなるということです。

そうして感受性豊かに生きることを心がければ脳にも良い影響があるだけでなく、充実した毎日も過ごせることにもつながって、まさに一石二鳥ですね!

新しいことを覚える

新しいことを覚えることで脳が活性化され、シナプスの数が増えて記憶力が向上します。

シナプスとは、複数の神経細胞を繋げる接合部分です。シナプスの活動によって脳の働きが変化し、情報をたくさん受け取って記憶に残すことができます。

新しいことを覚えて脳を鍛えることで、計算や思考、記憶だけではなく、運動脳の活性化にもつながります。

覚えるという意思を持つ

記憶力にも大きな影響を与える「プラセボ効果」という言葉をご存知でしょうか?

「プラセボ効果」とは

全く効果の無い薬でも、医者の「これを飲めば治るよ」という言葉を信じて服用すると、自然治癒能力が働いて本当に治ってしまうという現象のことです。「偽薬効果」とも言われることもあります。

実は記憶力もこのプラセボ効果と同じで「年をとると記憶力が低下する」と思い込んでいると、本当に記憶力が低下しやすくなることがあると言われています。

つまり「もう年だからどうせ覚えられない…」と後ろ向きでいると、ますます脳に悪影響だということですね。

逆に言えば、記憶力を鍛える上では、「年齢は関係ない」という前向きな意思を持つことがとても大事になります。

「これくらい覚えられるはず!」「これは絶対覚えてやろう!」そんな前向きで強い意思を持って、自分の記憶力と向き合ってみましょう。

「知的能力を活かす」意識を持つ

「知的能力」とは、知識や経験を蓄積するだけでなく、それらを有効に生かしていくことのできる力のことを言います。

普段から新しい知識を学んでみようという姿勢を持ち、それを日常生活の中で活用してみることが脳の活性化につながり、記憶力を鍛えることにも繋がるのです。

もちろん、既に自分が持っている知識や、これまで経験してきたことでも構いません。

それらを溜め込んでおくのではなく、積極的に生活の中でアウトプットしていくことを意識してみましょう。

スマホやパソコンから離れる

スマホやパソコンに依存した生活を送っていると、脳に入ってくる情報量が多くなりすぎることで脳が疲れきってしまいます。

この「脳疲労」という状態は、記憶力や集中力、さらには感情をコントロールする力まで低下させてしまうのです。

そこで定期的にスマホやパソコンから離れる、いわゆる「デジタルデトックス」を行うようにしてみましょう。

「デジタルデトックス」の効果としては、脳の疲れがとれること以外にも、たくさんのメリットがあると言われています。

  • 睡眠の質が良くなる
  • 五感が高まる
  • 想像力や思考力が高まる
  • 首、肩、目を休めることができる
  • SNS疲れを解消し、気持ちがリラックスできる
  • 他の趣味に時間を割ける

毎日は難しくとも「この時間・曜日はスマホを見ないようにする」という形で決めておくといいかもしれません。

キツネさん

便利な反面、悪影響となることも多いスマホやパソコン。デメリットをできるだけ回避していくためには、工夫して付き合っていく必要がありますね。

それでも記憶力が著しく低下している場合は

生活習慣を見直しても、記憶力の改善が見られない場合は、記憶障害や疾病の可能性も考えられるため、心療内科または精神科で診察を受けることをおすすめします。

専門医の診断によって、適切な方法で記憶に対するリハビリ、薬物療法、記憶術トレーニングなどを行いましょう。

まとめ

50代になると急激に低下すると言われる「記憶力」。

しかし、日常の中で少しの意識と習慣を持つだけで、その記憶力を強化したり、維持したりすることができます。

いつまでも若々しい記憶力を保てるよう、前向きに習慣作りやトレーニングに取り組んでみましょう!

記憶術を取り入れてみるのもおすすめ

どうしても記憶力が上がらない...という人には、記憶術を試してみるのもおすすめです。

「記憶術」と聞くと少し怪しいイメージや、小手先のテクニックのイメージを持つ方もいるかも知れません。

しかし、人間が何かを記憶する際には決まった法則があり、その法則を1つずつ紐解いて、最適化された方法が記憶術です。

つまり、怪しい妖術ではなく、科学的に裏打ちされた記憶力をアップさせる方法が「記憶術」なのです。

吉永式記憶術では、期間限定で無料動画教材を公開しています。

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キツネさん

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監修者
的場 惇人(まとば あつひと)

株式会社Wonder Education 代表取締役

#株式会社Wonder Educationとは?

Wonder Educationは関わっていただいた全ての方に驚愕の脳力開発を体験していただき、
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#記憶術に対する想い

学校教育だけでは、成功できない人がたくさんいる。良い学校を卒業しても、大成功している人もいれば、路頭に迷っている人もいる。反対に、学歴がなくとも、大成功をしている人もいれば、路頭に迷っている人もいる。一体何が違うのか?
「人、人、人、全ては人の質にあり。」
その人の質=脳力を引き出すために、私たちは日常生活の全ての基盤になっている"記憶"に着目をしました。

「脳力」が開花すれば、人生は無限の可能性に溢れる!

その方自身の真にあるべき"脳力"を引き出していただくために、Wonder Educationが発信する情報を少しでもお役立ていただければ幸いです。