キツネさん
「記憶力は年齢と共に衰えていく」という考え方は一般的ですが、30代という若さでも記憶力の低下に悩む人はいます。
30代で記憶力の衰えに悩む人がいるのは、記憶力が低下する原因が加齢以外にもあるからです。
今回の記事では、30代特有の記憶力低下の原因や、その改善方法について解説します。
「まだ30代なのに記憶力が衰えている気がする」と不安を抱えている人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
もくじ
30代でも記憶力が低下する理由とは?
まずは「自分に記憶力の低下が起きているか」を確認できるチェック項目を紹介します。
その後、脳の構造や機能の変化という背景を理解することで、「なぜ今、この不調を感じているのか」がより納得できるでしょう。
最近こんなことありませんか?【セルフチェック項目】
- 人の名前や単語がすっと出てこない
- メモを見ないと思い出せない場面が増えた
- マルチタスクすると頭がこんがらがる
- 大切な情報をうっかり忘れてしまう
こうした症状は、30代でもよくある「軽度な記憶トラブル」です。
これは単なる焦りではなく、脳の処理速度やワーキングメモリー機能の微減が反映されたサインともいえるのです。
ご自身の症状と照らし合わせることで、今の状態が「自然な範囲か」「要注意なのか」を判断する第一歩になります。
「記憶力が急に悪くなった」背景にある脳の変化
「急に記憶力が落ちた」と感じるのは、脳の構造的および化学的な変化が重なる中で起こります。
まず、前頭前野や海馬のような「記憶・処理を担う部位」が少しずつ萎縮し始めることで、情報の取り込みと整理が遅くなります。
さらに、ミエリンの減少による処理伝達遅延、神経炎症や血流障害、ドーパミンやセロトニン受容体数の低下といった化学的変化も重なり、脳の柔軟性や反応速度に影響を及ぼします。
こうした負荷が積み重なることで、「ある日突然に記憶力が落ちた」と感じてしまう状況が生まれるのです。
30代で記憶力が低下する主な原因
さっそく、30代で記憶力が低下する原因について解説していきます。
主な原因として考えられるのは、以下の6つです。
- ストレス
- スマホによる脳疲労
- 睡眠不足
- 運動不足
- タバコや飲酒の習慣
- 病気の初期症状
それぞれの原因が、どう記憶力に悪影響をもたらすのかを詳しく見ていきましょう。
ストレス
働き盛りの30代は、職場や家庭などさまざまな場面でストレスを抱えている人も多いでしょう。
実は、ストレスは私たちが思っている以上に脳に負担を与えるものです。
- 集中力が低下する
- 感情のコントロールができなくなる
- ワーキングメモリ(短期記憶能力)が低下する
特に「最近作業の進みが悪い」と感じる方は、ストレスの影響でワーキングメモリが低下している可能性があります。
ワーキングメモリとは、作業や動作を行うために必要となる情報を、一時的に記憶する能力のことです。
ワーキングメモリがうまく機能しないと「さっき言われたことが思い出せない」「やるべきことをすぐ忘れる」など、生活に支障が出ます。
参照:東邦大学 ストレスと脳
スマホによる脳疲労
30代は仕事やプライベートでスマホをよく使う人も多いかもしれませんが、あまり使いすぎると脳を疲れさせる原因になります。
スマホを長時間使い続けると、脳にはどんどんインプットされた情報がたまっていきます。
脳は入ってきた情報を「必要」「不要」に分けて処理を行う役割がありますが、スマホを使い続けることで処理が追いつかなくなるのです。
結果として、脳は疲労状態になり、さらに処理されない情報が頭に残り続けます。
こうしてスマホは脳の機能を低下させ、記憶力や集中力を悪化させる原因となるのです。
参照:NHKクローズアップ現代全記録 “スマホ脳過労” 記憶力や意欲が低下!?
睡眠不足
睡眠は、人間の記憶力と非常に深いかかわりを持っています。
30代は忙しい人も多いため、十分な睡眠がとれていない人も多いでしょう。
睡眠不足によって記憶に対する処理が不十分になった結果、記憶力が低下していることも大いに考えられます。
運動不足
仕事や家庭で忙しい時間を過ごしていて、運動不足になっている人も多いかもしれません。
一見、運動と脳は関係ないものに思えますが、実は運動不足によって脳の老化が進行しやすくなるという研究結果があるのです。
デスクワークなどで長時間同じ姿勢を続け、同じ景色を見続けていると脳に刺激を与える機会が少なくなることが原因と言われています。
- ウォーキングやランニング
- エアロバイク
- エアロビクス
- ヨガやストレッチ
こうした運動を定期的に行うだけで、記憶力の向上はもちろん、ストレスの軽減などの効果が期待できます。
タバコや飲酒の習慣
30代はストレスが多いことにも関連して、タバコや飲酒の習慣がある人も少なくないでしょう。
タバコに含まれるニコチン、お酒に含まれるアルコールは、どちらも摂取しすぎると体や脳にダメージを与える物質です。
脳の機能低下をもたらし、記憶力の低下だけでなく、認知症リスクも高まると言われています。
脳にダメージを与えることに加え、どちらも依存につながりやすいのも怖いところです。
タバコや飲酒の習慣がある人は、記憶力はもちろん、自身の健康のためにも正しい付き合い方を考える必要があるでしょう。
関連記事:年齢に関係なく集中力を高める方法|子どもも大人もできる対策や習慣も紹介
病気の初期症状
30代という若さでも、記憶力低下が**軽度認知障害(MCI)**の初期サインであることがあります。MCIは日常生活に支障はないものの、記憶や判断力に微かな変化が現れ、将来的に認知症へ進行する可能性があります。
また、若年性アルツハイマー型認知症も稀ながら存在し、最近の出来事を忘れやすい、同じ質問を繰り返す、計画や判断が難しくなるといった症状が現れます。
さらに、うつ症状による偽性認知症(仮性認知症)も見落とせません。これは気分障害に伴って記憶や集中力が低下する状態で、治療によって回復可能なケースもあります。
その他、甲状腺機能低下やビタミンB12欠乏などの内科的疾患による記憶障害もあるため、気になる症状が続く場合は医療機関の受診をおすすめします。
30代が記憶力低下を避けるのにおすすめの習慣
ここからは、30代におすすめしたい記憶力低下を防ぐ習慣を紹介していきます。
記憶力を下げる原因を避けながら、脳の健康を保つために効果的な方法です。
どれも気軽に取り入れられるので、この機会にぜひ参考にしてみてください。
朝活または朝型の生活をする
脳を健康に保ち、記憶力低下を避けるためにまずおすすめなのが朝活や朝型の生活です。
朝は「脳のゴールデンタイム」とも呼ばれ、脳が最も本来の力を発揮できる時間帯と言われています。
少し早起きして朝の時間を活用することで、さまざまなメリットが得られるのです。
- 作業効率が高まる
- 趣味や運動の時間を確保できる
- 早めに寝る習慣ができる
朝型の生活によって時間に余裕ができ、脳の健康を保ちながら一日を充実させることができます。
「夜ダラダラと過ごしてしまいがち」という人は特に、無理のない範囲で朝活や朝型の生活を始めてみましょう。
日記をつける
日記をつけることは、脳や記憶力を活性化させる習慣として、高齢者の脳のトレーニングとしてもよく採用されています。
寝る前に「今日はどんなことがあったか」を思い出し、それを書き起こすと記憶力が刺激されるのです。
書く内容はたったの5行でもいいですし、書くタイミングは翌朝でも問題ありません。
日記は記憶力アップだけでなく、日々の大事な記録を残すことにもつながるので30代の人にもおすすめです。
良質な睡眠をとる
記憶力向上のためにも、良質な睡眠をとることを日々意識しましょう。
- 寝る前30分〜1時間はスマホを見ない
- 寝る前のカフェインやアルコール摂取を控える
- アロマを使う
- 軽くストレッチをする
- 朝起きたら日光を浴びる
特に、寝る前にスマホを見ると、ブルーライトが睡眠を邪魔してしまいます。
関連記事 : 記憶力と睡眠の関係
睡眠の質が上がれば日々の充実度や気分も変わるので、心身や脳の健康のために意識してみましょう。
デジタルデトックスをする
脳疲労解消のためにも、定期的にデジタルデトックスをするのもおすすめです。
スマホやパソコンなどのデジタル機器と一時的に距離を置くこと。また、SNSやインターネット環境から離れること。
デジタル機器やインターネットは便利な反面、私たちの体、脳、そして心に疲労感を与えるものでもあります。
時々それらと距離をとることで、日々感じている疲労の解消につながるのです。
デジタルデトックス中は読書したり、誰かと対面のコミュニケーションを楽しんだり、キャンプなど自然と触れ合う時間をとったりして過ごすと良いでしょう。
瞑想をする
記憶力アップにつながる習慣としておすすめなのが、瞑想です。
簡単に取り入れられるうえに、さまざまな効果が得られるものとして、最近注目されています。
- 力を抜いて椅子、または床に座る
- 目を軽く閉じ、ゆっくり深呼吸を繰り返す
- 意識を呼吸に集中させる
これを1分〜5分やるだけで「脳疲労解消」「集中力・記憶力向上」「ストレス解消」が期待できます。
瞑想は忙しい30代にも、気軽に取り入れやすい習慣としておすすめです。
関連記事:瞑想は記憶力アップに効果的!簡単にできる方法や習慣にするコツも紹介
30代におすすめの記憶力を鍛えるトレーニング
キツネさん
「記憶力をもっと本格的に鍛えたい」という方におすすめのが、記憶力トレーニングです。
日常生活の中で気軽に取り組めるものから、記憶術を使うものまでさまざまな方法があります。
今回は3つのトレーニングを紹介するので、自分に合うものから取り組んでみてください。
積極的にアウトプットする
記憶力を鍛えたい人は、日常生活の中で積極的にアウトプットすることを意識してみましょう。
具体的には、自分が見聞きしたことに対する感想や、学びを得た内容を外に出すということです。
- ノートにまとめる
- 人に話して伝える、教える
- SNSやブログで発信する
インプットした内容を思い出しながら、整理してアウトプットすることで、おのずと記憶力が鍛えられていきます。
このアウトプットを記憶力トレーニングの一つとして、日々の生活の中に取り入れてみましょう。
脳トレアプリを使う
記憶力を鍛えるために、スマホアプリを使って脳トレを行うこともおすすめです。
脳トレアプリはスマホさえあればできるので、移動中などのスキマ時間も有効活用できます。
また、ほとんどが無料で利用できるのも嬉しいポイントの一つです。
今はさまざまな脳トレアプリが登場しているので、自分が楽しみながらできるものを見つけて取り組んでみましょう。
関連記事:記憶力をアップさせるアプリを紹介!無料で楽しく脳トレしよう
記憶のテクニックを使う
一度に大量の事柄を記憶するためには、テクニックを使いこなすことも重要です。
- イメージ変換:覚えたいものを頭の中でイメージして記憶する
- エピソード変換:覚えたいもの同士でストーリーやエピソードを作って記憶する
- 場所法:馴染みのある場所と覚えたい単語を紐付け、イメージして覚える
こうしたテクニックは記憶力チャンピオンも活用していて、使いこなすことができれば記憶力を上げられるでしょう。
記憶のテクニックを活用し、記憶力アップを目指したい人は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:記憶力を上げる方法とは?誰でもできる記憶向上テクニックを紹介!
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病気かも?物忘れがひどいなら30代でも病院へ
物忘れが「自然な物忘れ」以上に頻繁・重度であれば、生活に支障をきたす病気の可能性もあります。専門医の診察を検討しましょう。
受診すべき症状と病名候補
以下のような症状は、医療機関で評価を受けるべき目安です。
-
日常の物事を忘れ、メモやリマインダーでも対応できない
-
同じ質問を何度もする、話がループする
-
通常できていた作業(料理や出勤ルート)が困難になる
これらが継続する場合、軽度認知障害(MCI)や 若年性アルツハイマー型認知症の初期兆候として疑われます。また、前頭側頭型認知症(FTD)やレビー小体型認知症など若い世代でも発症するタイプもあり得ます。
さらに、疲労、睡眠障害、うつ、甲状腺機能低下症やビタミン欠乏による記憶力低下も考えられます。
正確な診断なく自己判断すると対処が遅れる可能性があるため、早めの受診が推奨されます。
何科を受診すべきか
記憶力低下や物忘れの初期相談は、まず、かかりつけ医で相談するのが一般的です。医師が初期の認知スクリーニング(記憶テスト、血液検査、甲状腺・ビタミンB12など)を実施し、必要に応じて専門医を紹介します。
診断が必要な場合、神経内科(ニューロロジスト)や老年精神科、神経精神科などの専門外来が推奨されます。
認知症専門施設やメモリークリニックでは、MRIや認知機能評価などが受けられることも。若年発症の場合は診断が難しく、誤認されやすいため、専門性の高い医療機関への受診が望ましいとされています。
病院以外のサポートリソース
受診と並行して活用できるサポートとして、神経心理士による認知アセスメントがあります。専門的なテストでワーキングメモリーや注意力などの認知機能を詳細に把握できます。
また、地域の認知症相談窓口や若年性認知症の支援団体では、情報提供や心理支援、相談サービスを受けられる場合があります。
家族やパートナーとの連携や、症状記録(日誌をつける)を通じて、医師とのやりとりの精度が上がり診療にも役立ちます。さらに、うつ傾向やストレスに起因する「偽性認知症」の場合は、心理カウンセリングや精神科相談も有効です。
こうした多角的なアプローチで、不安を少しでも軽減しながら適切な判断につなげましょう。
記憶力低下は避けられる!30代から脳にいい生活を
「30代はまだ若いから大丈夫」と思いがちですが、実はこの時期こそ、脳や記憶力に変化が現れ始める重要なタイミングです。ストレスや生活習慣の乱れ、睡眠不足などの要因が重なることで、気づかないうちに記憶力が低下する可能性があります。
だからこそ、30代の今からできる対策が大切です。
朝型生活、デジタルデトックス、瞑想、アウトプットの習慣などを取り入れることで、脳の機能を健やかに保ち、記憶力を高めることが可能です。年齢に関係なく、前向きな行動と心がけが“脳の若さ”を保つ秘訣になります。
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