文章を暗記する7つのコツ|おすすめアプリも紹介!

キツネさん

長い文章の暗記が苦手なんだけど、暗記できるコツってないかな?

単語の暗記とは違い、長い文章の暗記は読むだけでも疲れてしまうので、なかなかうまくいかないですよね?

しかしコツさえつかめば、長い文章でも暗記できるようになります。

文章の暗記は、スピーチや資格勉強にも応用できる便利なスキルなので、ぜひ習得しましょう。

今回は「文章を暗記する7つのコツ」をはじめ「記憶術を利用した暗記、書いて暗記する方法」「文章の暗記が役立つ場面」「文章の暗記に使えるアプリ3選」といった、文章の暗記に役立つ情報をご紹介します。

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監修者情報

株式会社Next Education

吉野式記憶術、宮地式脳トレ記憶術など、記憶や脳に関するコンテンツを数多く手掛ける記憶のエキスパート。


短期間で長い文章を暗記するコツ7選

短期間で長い文章を暗記するために特殊な能力は必要ありません。

コツさえ身につけてしまえば、誰でも実践することができます。

短期間で文章を暗記するためのコツは、下記の7つが挙げられます。

  • 文章を分割する
  • 物語にする
  • 五感と紐付ける
  • 暗記する前に運動する
  • 時間を空けて繰り返す
  • 音読して録音する
  • 人に教える

ひとつずつ解説していきます。

文章を分割する

文章を分割して情報量を少しずつにすれば、短期間でも文章を暗記することができます。

当然のようで意外とやってしまいがちなのが、最初から長文を一気に暗記しようとして失敗するパターンです。

そもそも人間は読むだけで一度に多くの情報量を暗記できません。

それなのに暗記する文章が長いと、やる気が削がれてしまい「こんなにたくさん暗記するのは無理だ」という先入観が生まれてしまいます。

例えば、暗記したい文章が数ページにもわたるような長文であれば段落ごと、数行の文章であれば一文ずつ、一文なら文節で分けるといった具合に、情報を細かくして暗記しましょう。

物語にする

文章を単なる文字の「られつ」ではなく、情景を浮かべて物語として捉えると長い文章でも暗記できるようになります。

記憶術では「ストーリー法」とも呼ばれる方法です。

ただしストーリー法では一言一句を正確に暗記するのは難しいので、文章の大まかな内容やあらすじを暗記するときに有効です。

例:「日本国憲法第9条」

日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

「きっちり七三分けでスーツに身を包んだ日本人たちが、ゴミ箱の前に整列して、順番に銃を捨てている」のような物語に変換する。

イメージする物語は少し現実離れしたような内容だと、より記憶に定着しやすくなります。

日頃から小説を読むような人は無意識にできることですが、苦手な人も意識して物語を作ってみましょう。

関連記事:記憶術とは?おすすめの記憶術6選やトレーニング方法もご紹介

五感と紐付ける

先述の物語に加えて、味や匂いなどの五感をイメージすると、より文章を暗記しやすくなります。

「日本国憲法第9条」の例
きっちり七三分け(整髪料の匂い)でスーツに身を包んだ日本人たちが、ゴミ箱(生ゴミくさい)の前に整列して、順番に銃(冷たくて硬い)を捨てている。

といった具合に五感と紐付けることで、よりイメージがリアルに感じられ実体験しているような感覚になります。

文章を読んで暗記するという受動的な感覚を、まるで自らが行動しているかのような能動的な感覚に変換すると、より記憶に定着しやすくなります。

日頃から文章を読むときに、五感でイメージする練習をしてみましょう。

関連記事:効率よく覚えるのにイメージ記憶が大切な理由|コツやトレーニング方法を紹介

暗記する前に運動する

人は運動をすると、記憶に大きく関わる「海馬」が活性化するため、記憶力が向上するといわれています。

参照:Rapid stimulation of human dentate gyrus function with acute mild exercise

運動といっても激しい運動ではなく、軽いウォーキング程度の運動がベストです。

文章を暗記する前には散歩をしたり、学校や会社から帰ったらすぐに暗記に取り組んでみたり、暗記の前に運動ができるよう行動してみましょう。

キツネさん

もし時間がないのであれば、部屋の中を歩きながら暗記してみると、座ったまま暗記するより記憶力の向上が期待できます。

時間を空けて繰り返す

人間は時間の経過にともなって暗記したことを忘れてしまう生き物なので、忘れてしまう前に再度インプットをする必要があります。

しかし、ずっとインプットを繰り返すわけにもいかないので、適切な時間を空けて繰り返すことが大切です。

どれくらいの時間を空けるのかは「エビングハウスの忘却曲線」を参考にすると、暗記の効率が上がり、より記憶に定着するタイミングがつかめます。

エビングハウスの忘却曲線とは
ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが提唱した、時間の経過と記憶の関係を表した曲線

エビングハウスの忘却曲線をもとにした暗記し直すベストなタイミングは「1時間後」「1日後」「6日後」「1ヶ月後」です。

これらのタイミングで暗記を繰り返せるように、勉強のスケジュールを組みましょう。

関連記事:エビングハウスの忘却曲線|よくある間違いや勉強での生かし方を紹介

音読して録音する

音読した声を録音して繰り返し聞くのは、文章を暗記するのに非常に有効な方法です。

音読は、声を出すというアウトプットをしながら、読んでいる自分の声を聞いてインプットもしているので、インプットとアウトプットを同時にできる唯一の方法といえます。

人間は視覚や聴覚から得る情報が大きく、目と耳から同時に情報を得られる音読は、文章を暗記するのに最適です。

音読した声を録音すれば、電車や車の中でも繰り返し聞けるというメリットもあります。

人に教える

暗記した文章を人に教えるのもアウトプットとしては有効な手段です。

人に教えてみると実感できますが、教えながら頭の中が整理できたり、よく理解できなかったことも「そういうことか!」と納得できたりします。

また「暗記したことを人に教えた」という出来事が、暗記した文章を記憶の棚から探し出すインデックスになり、思い出しやすくなります。

キツネさん

そもそも人に教えられるくらい、暗記した文章を理解しなければならないので、人に教えるという行為は暗記した情報の定着に最適です。

文章を暗記する別の方法

暗記しやすい方法は個人差があるので、あまり一般的ではない方法が意外としっくりくることもあります。

上記でお伝えした7つのコツ以外でも、あなたが文章を暗記しやすいと感じる方法があるかもしれません。

文章を暗記するほかの方法としては、下記の2つが挙げられます。

  • 場所法
  • 書いて覚える

ひとつずつ解説していきます。

「場所法」でも暗記はできる

記憶術の王道として知られている「場所法」でも文章の暗記ができます。

場所法とは
別名「記憶の宮殿」とも呼ばれており、自宅や学校など馴染みのある場所と、記憶する対象物を紐付けて記憶する方法。一度にたくさんの物を暗記するときに有効な記憶術。

一般的に場所法は、単語や数字などを大量に記憶するときに用いられますが、少しやり方を工夫すれば文章の暗記にも使えます。

文章を文節で細かく分割してから、単語を記憶するときと同じように「記憶の宮殿」に置いていきます。

例:「日本国憲法第9条」の一部
国際紛争を(地球儀の上で言い争いをしている小人たち)解決する(握手している様子)手段としては(手が階段状)、永久に(Aが9つ)これを放棄する(ゴミ箱に捨てる様子)。

上記のように文章を細かくイメージに変換して、イメージしたものを部屋の玄関やお風呂といった記憶の宮殿に置いていきます。

場所法は慣れればスラスラと暗記でき、記憶に定着しやすい方法です。

しかし文章を細かく分割するという1ステップが増えるせいで、効率を下げるリスクがあるため、長文の暗記には向いていません。

場所法をやったことがある方は、短い文章の暗記に取り入れてみましょう。

関連記事:最強の記憶術「場所法」とは?勉強に役立つ使い方やポイントを解説!

「書いて覚える」は意味がある?

暗記の話題になると「書いて覚えるべきだ」という人と「書くことには意味がない」という人に分かれます。

結論から言ってしまえば、書いて覚える意味はあります。

まずは「書いて覚える」メリットとデメリットをご紹介しましょう。

「書く」メリット
  • 視覚と触覚に働きかけるので、視覚だけに頼る「読む」よりも暗記の効果が期待できる
  • ノートにまとめ直して情報を整理できる
  • 手が文字を覚えるので、漢字や言い回しの間違いがなくなる
「書く」デメリット
  • 書くことだけに満足して勉強したつもりになってしまうと頭に入らない
  • 時間がかかるので暗記の効率が下がる

書くデメリットを補うために「音読」をプラスするのをおすすめします。

声を出しながら書くと視覚と触覚に加え、聴覚からも情報をインプットできるので、より暗記しやすくなります。

文章の暗記が役立つ場面

これまでご紹介した文章を暗記するコツを習得すれば、今後の人生において下記のようなシーンで役に立ちます。

  • スピーチ
  • 資格試験

文章の暗記は、学校の勉強だけではなく社会人になっても活用できるスキルなので、ぜひ習得しましょう。

スピーチ

結婚式やプレゼン、会社の朝礼など、人生においてスピーチする機会は意外と多いものです。

スピーチは自分で作った文章を暗記することになるので、文章の型を知っておくと長文でも暗記がスムーズにできます。

文章の型には、さまざまな種類がありますが、今回は使いやすい型としてPREP法とSDS法をご紹介します。

PREP法
P:Point(結論)
R:Reason(理由)
E:Example(具体例)
P:Point(結論)
SDS法
S:Summary(要点)
D:Details(詳細)
S:Summary(要点)

上記のような型を使って文章を作れば、相手に伝わりやすいスピーチができるだけでなく、文章全体の枠組みが把握できるので暗記しやすくなります。

スピーチの文章を作るときは、ぜひ型を意識して作ってみてください。

関連記事:前日からでも大丈夫!スピーチを暗記して成功させるためのポイント&練習方法

資格試験

「資格試験=文章の暗記」と言っても過言ではないほど、資格試験の勉強では暗記することが多いです。

とくに法律に関わる資格では、文章の暗記が非常に多くなります。

しかし資格試験は合格することだけが目的ではありません。

取得した資格を生かして仕事をしていくのであれば、暗記した文章をずっと覚えている必要があります。

キツネさん

今回ご紹介した方法を一通り試して、一夜漬けで終わらない暗記をしましょう。

文章暗記に使えるアプリ3選

暗記アプリを利用すれば、通勤や通学時間などのスキマ時間を有効活用できます。

暗記に使えるアプリは数多くありますが、とくに文章の暗記に使えるアプリを3つご紹介します。

  • 文章暗記
  • 暗記マスター
  • 暗記シート- 試験勉強学習用アプリ「FIGHT!」

すべて無料で試せるアプリなので、文章暗記のサポートとして取り入れてみましょう。

文章暗記

(引用:App Store

「文章暗記」は、文章の覚えたい部分を黒塗りにできるアプリです。

黒塗りの部分を暗記したら次の文章へ移動できるので、文章を分割して暗記できます。

さらに手書きのメモ機能があるので、書いて暗記することも可能です。

暗記マスター

(引用:App Store

「暗記マスター」は、テキストやノートをカメラで取り込み、マーカーを引いてオリジナルの問題集が作れるアプリです。

自作した問題集は友人と共有することができるので、とくに学生さんやスクールに通って資格勉強をしている方におすすめ。

文章を単語ごとに分割して暗記できます。

暗記シート- 試験勉強学習用アプリ「FIGHT!」

(引用:App Store

暗記シート- 試験勉強学習用アプリ「FIGHT!」は、マーカーを引いた部分が見えなくなる暗記シート感覚で使えるアプリです。

カメラでテキストやノートを取り込んだら、暗記したい文章にマーカーを引くだけで、暗記シートと重なった部分が見えなくなります。

シートの色や透明度の調整、ペンの色や太さの調整など、自分に合ったカスタマイズも可能です。

コツさえつかめば文章でも暗記できる!

最後に、文章を暗記する7つのコツをおさらいしておきましょう。

  • 文章を分割する
  • 物語にする
  • 五感と紐付ける
  • 暗記する前に運動する
  • 時間を空けて繰り返す
  • 音読して録音する
  • 人に教える

単語の暗記に比べると、文章の暗記は難しそうに感じるかもしれませんが、コツさえつかめば長い文章でも暗記ができます。

文章の暗記で一番大切なのは「長い文章なんて暗記できない」という先入観を捨てることです。

一度コツさえつかんでしまえば、文章の暗記は一生使えるスキルになります。

今回ご紹介したコツを一つずつ試してみて、あなたなりの文章暗記術を確立しましょう。

記憶術を取り入れてみるのもおすすめ

どうしても記憶力が上がらない...という人には、記憶術を試してみるのもおすすめです。

「記憶術」と聞くと少し怪しいイメージや、小手先のテクニックのイメージを持つ方もいるかも知れません。

しかし、人間が何かを記憶する際には決まった法則があり、その法則を1つずつ紐解いて、最適化された方法が記憶術です。

つまり、怪しい妖術ではなく、科学的に裏打ちされた記憶力をアップさせる方法が「記憶術」なのです。

吉永式記憶術では、期間限定で無料動画教材を公開しています。

無料動画だけでもかなり勉強になるので、「記憶力を少しでも上げたい」と思っている人は見てみてください。

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キツネさん

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監修者
的場 惇人(まとば あつひと)

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