キツネさん
記憶力の良し悪しは生まれたときから決まっていて、記憶力が悪いから頭も悪いと思っている中学生も多いのではないでしょうか。
特にテストでいつも良い成績を取っている友だちを見ていると、余計にそう感じて落ち込んでしまいますよね。
しかし、心配しなくても大丈夫です。
記憶力が高い人は、覚えるコツを知っていて実践しているだけなのです。
そこで今回は記憶力を上げたいと感じている中学生に向けて、記憶のしくみと、記憶力を上げるための覚え方を紹介します。
この記事を読んで、できそうなことから少しでも実践してみてくださいね!
もくじ
記憶力が悪い原因を理解する
そもそも「記憶力が悪い」とはどういう状況なのか、はっきりと理解できている人は意外と少ないものです。
テストで点を取れない人は記憶力がないということでしょうか。
忘れ物をたくさんする人が記憶力がないのでしょうか。
まずは多くの人が「自分は記憶力が悪い」と感じてしまう理由について、見ていきましょう。
記憶力がいい人=頭がいい人ではない
みなさんは頭がいい人はどんな人だと思いますか。実は記憶力がいい人が無条件で頭がいい人だと思いこんでいる人はとても多いです。
これも間違いではありませんが、正解でもありません。
日本ではテストの結果で良い高校や大学に入れるため、記憶力がいい人が良い学校に入れる、つまり頭がいいと思われることは事実です。
しかし社会人になると、記憶力と同じくらいに、問題を解決する力、問題の本質を見極める力、みんなの意見をまとめる力などを持っている人も「頭がいい人」として活躍しています。
また繰り返しになりますが、そのような人は記憶力がいいというよりは、記憶のコツを知っていて、実践するのが上手い人です。
キツネさん
中学生で記憶力が悪いのは「やり方」が原因
中学生になると小学生のときよりも教科が増え、覚える量も一気に多くなります。
小学生までは授業をしっかりと聞いてさえすれば、特別な勉強をしなくてもテストで良い点を取れる子はいます。
しかし中学では「復習」という覚える作業をしないことには、テストで良い成績を取るのは難しくなってきます。
ここでは「正しいやり方をしているかどうか」が大きな差になってくるのです。
キツネさん
記憶は年齢に関係なく鍛えられる!
大人の人と話していると「昔みたいに覚えられなくなった」、「昨日やったことが思い出せない」と言う人がいます。
確かに年齢によって脳の大きさは萎縮します。
しかし中には忘れてしまったことを記憶力の低下のせいにしている大人も多いです。
2011年に米タフツ大学のアヤナ・トーマス博士が行った18〜22歳の大学生と60〜74歳の高齢者を対象とした記憶力の実験では、両者に記憶力の差がなく、思い込みが記憶力の低下に大きく影響しているという結果が出ています。
つまり記憶力とは思い込みや「できない」という制限を自分でつくってしまうことで、悪くなってしまうのです。
そして中学生でも大人でも、正しい覚え方を学び、トレーニングを続ければ、記憶力は確実に伸ばすことができます。
関連記事:記憶術とは?おすすめの記憶術6選やトレーニング方法もご紹介
記憶のしくみ(短期記憶を長期記憶)
覚え方を学ぶ前に、記憶のしくみについて理解しておきましょう。
記憶には大きく分けて、2種類の記憶があります。それは「短期記憶」と「長期記憶」です。
- 短期記憶…比較的短い時間、頭の中に保持される記憶
- 長期記憶…比較的長い時間、頭の中に保持される記憶
短期記憶は、例えば英単語や給食のメニュー、先生からの連絡などです。
先生からの連絡は一時的には覚えていますが、連絡を親に伝えるなど、目的を果たすと忘れてしまいます。時間が経つとすぐに忘れてしまうのが短期記憶です。
長期記憶は、例えば九九や自宅の電話番号などです。
最初はなかなか覚えられなかった九九も、今ではいつでも答えが出るほどに覚えているのではないでしょうか?時間が経っても覚えているのが長期記憶です。
短期記憶を長期記憶にすることを目指そう!
中学生の勉強で重要になるのは「長期記憶」です。記憶が長期記憶になったときテストなどでも使える記憶になったと言えます。
簡単に記憶のしくみを解説すると、短期記憶で一時的に記憶し、何度も使う間に長期記憶になります。
九九を例にします。
初めて九九を習ったときを思い出してください。授業で聞いた直後は覚えていたと思いますが、翌日には忘れていたのではないでしょうか?
しかし何度も声に出したり、100マス計算をすることで忘れない状態になりました。
短期記憶を長期記憶にするには繰り返しのトレーニングが避けられません。
以下では具体的に長期記憶を増やしていく方法を紹介していきます。
キツネさん
参照:短期と長期の運動記憶の画像化に成功 早く学んですぐ忘れる・ゆっくり学んで長く記憶 その違いはどこに?
中学生が記憶力を上げるために大切なこと
記憶力を上げるためには、短期記憶を長期記憶にする必要があることがわかりました。
では、具体的にどうすれば良いのでしょうか。
中学生が記憶力を上げるために大切な4つの考え方を紹介します。
- 繰り返す
- 覚えるではなく理解する
- 五感を使う(書く、音読する、身体を動かす)
- アウトプットする(人に伝える)
繰り返す
人間の脳は、時間が経つとともに記憶したことを忘れるように設計されています。つまり、忘れることは自然なことなのです。
自然に忘れてしまう記憶を維持するために必要なことが、「繰り返す」ことです。
九九を覚えたときは、忘れてしまっても何度も繰り返しトレーニングすることで、忘れない状態(長期記憶)にすることができました。
家の電話番号も、何度も電話したり書くうちに覚えていきます。
記憶力を上げるためには何度も繰り返すことが必要なのです。
キツネさん
覚えるではなく理解する
勉強において覚えること(暗記)は必ず必要です。しかし、ただ覚えるよりも、理解した方が記憶の効率は高くなります。
では理解して覚えるとはどういうことでしょうか?それは「関連したものと一緒に覚える」ということです。関連したものと一緒に覚えることで、仮に忘れてしまった場合にも、関連する情報から思い出すことができます。
例えば、英単語を覚えるとします。英単語を覚えるときに語源や類義語、熟語、短い例文なども一緒に覚えます。単語だけ覚えるよりもより短期間で長期記憶にすることができます。
歴史上の出来事を覚える場合にも当てはまります。年号と出来事だけ覚えるのではなく、なぜ起こったのか、誰が関わったのかなど関連する情報を一緒に覚えると良いでしょう。
一見覚えることが増えるように感じますが、最終的には全て覚えることなので遠回りではありませんし、効率は高まります。
五感を使う(書く、音読する、身体を動かす)
五感を使うことで、より効率的に記憶することができます。
五感とは視覚(目)、嗅覚(鼻)、味覚(舌)、聴覚(耳)、触覚(皮膚)のことです。勉強では嗅覚と味覚を使うことはほとんどありませんが、五感を使うことは脳が刺激されて記憶力アップにつながります。
- 書いて覚える…目で見て覚えるよりも、書いた方が、脳が刺激されて記憶しやすくなる
- 音読して覚える…音読することで視覚(目)と聴覚(耳)から情報を得ることができるので、記憶にも残りやすくなる
- 身体を動かしながら覚える…身体を動かすことで脳が活性化され、座った状態で覚えるよりも記憶に残りやすくなる
キツネさん
アウトプットする(人に伝える)
アウトプットすることでより記憶に残りやすくなります。
アウトプットするとは、覚えたことを家族や友達などの他の人に伝えることです。
アウトプットするためには、情報を一度覚える必要があります。他の人に伝えてみるとわかりますが、意外と細かいところまで覚えきれていません。
情報をアウトプットすることで「もっと理解しておかないといけない」「まだ覚えられていなかった」と反省して、より記憶に残りやすくなります。
具体的な方法は、覚えたことを家族に聞いてもらったり、友達同士でクイズを出し合うのがオススメです。何回も繰り返すことで、記憶に定着します。
キツネさん
関連記事:【再現性あり】記憶力を上げる方法とは?|誰でもできる記憶向上テクニックを紹介!
今日からできる!記憶力アップに効果がある具体的な方法
記憶を定着させる方法がわかったところで、今日からできる、より効果的に記憶力をアップする方法を3つ紹介します。
- 分散学習をする
- 漫画で覚える
- 夕食の前に勉強する
分散学習をする
分散学習をしましょう。
分散学習とは一つの学習をを複数回に分けて勉強する方法です。
例えば4時間の勉強をする場合、4時間続けて勉強するのではなく、1時間の勉強を4回に分けて行います。
分散学習の方がより記憶が定着しやすいことが研究でも明らかになっています。
先ほど、「人間は忘れる生き物だから、忘れないために何度も繰り返す必要がある」と説明しましたが、分散学習は繰り返し勉強するためにも、効果的な方法です。
例えばAくんとBくんの勉強方法を比較してみましょう。
- Aくん…4時間かけて100個の英単語覚えた
- Bくん…1時間で100個の英単語を覚えることを、4日間行った
数日経ったあとに、英単語のテストをすると、Bくんの方が多くの英単語を覚えている結果が出ました。
つまり回数を分けて、繰り返し勉強した方が記憶に残りやすいと言えます。
このように、1日で完璧に記憶しようとせず、忘れる前提で、数日に分けて記憶することが大切です。
キツネさん
漫画で覚える
漫画で覚えることで記憶力がアップします。その理由は2つあります。
- 文字とイラストで覚えることができる
- ストーリーで覚えることができる
五感を使うことで記憶力が上がることを紹介しました。漫画は五感の中の視覚をより効果的に使った勉強法です。
通常は文字だけで記憶していることに、イラストが加わることで頭に残りやすくなります。イラストに限らず、写真や動画、図なども記憶をアップする効果的な手段です。
さらに、漫画にすることでストーリー性が生まれてより記憶しやすくなります。
例えば歴史の事件を覚えるときに、出来事だけを覚えるよりも、どんな流れで起こったのかを知ることで記憶に関連性が生まれ、覚えやすくなります。
図書室に行くと歴史の漫画の本があるはずなので、使ってみるのがオススメです。
夕食の前に勉強する
学校が終わってから勉強する場合、夕食の前に勉強をしましょう。
その理由は空腹状態の方が記憶を長期記憶として残しやすいからです。別の言い方をすると、満腹状態だと記憶力が下がってしまいます。
記憶力を高めるためには、脳を活発に動かす必要があり、そのためには血液の循環が重要になります。
食後は食べたものを消化するために血液が使われるので、脳への血液の循環が悪くなります。その結果、記憶の効率も悪くなります。
食後に眠くなるのもこれと同じ理由です。眠い状態で勉強しても捗らないと思います。
キツネさん
まとめ
中学生が記憶力が悪いと感じてしまう原因はやり方を知らないケースが圧倒的に多いです。やり方がわかれば記憶力をアップすることができます。
記憶には短期記憶と長期記憶があります。短期記憶が長期記憶に変わったときにテストなどで使える記憶になったと言えます。
短期記憶を長期記憶に変えて、記憶力を上げるために大切なことは次の4つです。
- 繰り返す
- 覚えるではなく理解する
- 五感を使う(書く、音読する、身体を動かす)
- アウトプットする(人に伝える)
記憶力をアップするための具体的な方法は次の3つです。
- 分散学習をする
- 漫画で覚える
- 夕食の前に勉強する
記憶力が悪いから勉強ができないと諦めず、この記事で学んだことを参考にして、挑戦してみてくださいね。
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