キツネさん
英語は受験や就職、転職で求められるので、学生から社会人まで幅広い人がスキルを必要としています。
英語を学習するうえで、単語を暗記するのは必須ですが、このようなツライ経験はありませんか。
「単語がなかなか覚えられない」「せっかく覚えたのにすぐに忘れてしまう」
この「単語を覚えられない」という悩みは多くの方が抱えています。
しかし、あまり知られていませんが英単語は覚えるコツや方法があります。
この記事では、レベルに応じた英単語を暗記するコツやテクニックを具体的に解説します。
最後に学習効率が上がるおすすめのサイトやアプリも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
英語は単語力で決まる
英語は単語力が非常に重要です。単語を理解できれば文章を理解することができるからです。
そして知っている単語が多いと分からない単語があったとしても文章の内容から推測できるようになります。
ではどのくらいの単語を覚えればいいのでしょうか。
英語が単語力で決まると言い切れる理由とレベル別に必要な単語数を解説します。
キツネさん
単語を記憶することで英語力は上がる
単語力が高いほど、正確な意味で英文を理解できます。
単語力=単語の知識とは、英語の4スキルのうち、リーディングに必要なスキルだと考えているかもしれません。
しかし、単語力はリーディングのスキルだけでなく、英会話の内容を理解するリスニング、自分の考えを相手に伝えるスピーキングにおいても重要なスキルです。
外国の人に道を尋ねられて、単語が分からずに説明できなかった……なんて経験をしたことがある人もいると思います。相手と会話のキャッチボールをするには、単語力が必要なのです。
また単語力が高いほど、相手の話を正確に理解できます。そして自分の意見も正確に伝えられるため、より円滑な英会話でのコミュニケーションが可能になります。
【レベル別】必要な英単語数
ところで英語をマスターする上で必要な英単語数はご存知でしょうか?
まず、ネイティブスピーカーの語彙力は以下のように増えていくと言われています。
【ネイティブの単語力】
- 幼児(4歳)レベル・・・・・5,000語
- 中学生~高校生レベル・・・20,000語
- 成人レベル・・・・・・・・30,000語以上
また、日本人が学習の過程で身につけるべき単語数は以下の通りとされています。
【日本人の学習到達度別の単語数】
- 中学校必須・・・・・・1,000語
- 高校必須・・・・・・・3,000語
- センター試験・・・・・4,000語
- 難関大学入試・・・・・5,000語
- 海外大学留学・・・・・8,000語
- ネイティブと同等・・・20,000語
また、日本人でも多くの方が受験する「TOEIC」の到達度別の必要な単語数は以下と言われています。
【資格試験で必要な単語数】
- TOEIC470点・・・4,000語
- TOEIC600点・・・5,000語
- TOEIC730点・・・8,000語
- TOEIC860点・・・10,000語
- TOEIC950点・・・20,000語
キツネさん
英語学習における「記憶を上げる」とは
覚える単語を増やすことが重要と説明しましたが、そのためには記憶力を上げることが非常に重要です。
英語が単語力できまるなら、単語力は記憶力で決まります。
そして、記憶力を高めるには記憶の仕組みを理解する必要があります。
ここでは覚えたものを短期記憶から長期記憶に移行させることや、思い出す(想起)力を鍛える方法を解説します。
キツネさん
前提:記憶力は正しい方法で鍛えられる
日本では記憶力がいい=頭がいい人のイメージがあるかと思います。
そして記憶力の高さは才能やセンスのように先天的なものであると思っている人が多いです。
しかし、記憶力は正しい方法でトレーニングすることで鍛えることができます。
世界記憶力選手権で、日本人初の「記憶力グランドマスター」の称号を獲得した池田義博氏は、40代半で記憶術を勉強して、世界の頂点に立ちました。
このように正しい方法で鍛えることで記憶力は上げることができます。
関連記事:記憶術とは?おすすめの記憶術6選やトレーニング方法もご紹介
キツネさん
忘れないために短期記憶→長期記憶へ
記憶は様々なタイプがありますが、記憶の持続時間の違いから「短期記憶」「長期記憶」の2つに分けることができます。
短期記憶は一時的に覚える記憶です。
たとえばあなたは、昨日食べた晩御飯を覚えていますか?
食べた直後だと覚えていますが、翌日になるとほとんどの人が忘れていると思います。これが短期記憶です。
長期記憶は名前の通り年単位で覚えている記憶です。
たとえば、3年前に大事な人と行った旅行で食べた晩御飯を覚えていませんか?
3年前の出来事でも、その記憶が日時や場所、個人の経験と関連した記憶は長期記憶のひとつの「エピソード記憶」になるので、長い期間覚えていることができます。
つまり、英単語などの忘れたくない記憶は短期記憶から長期記憶に移動させることで、忘れにくくできます。
キツネさん
思い出す(想起する)力も鍛える
ひとことで「記憶力」と言っても、記憶には大きく分けて3つのステップがあります。
それは「銘記」「保持」「想起」です。
「銘記」はいわゆるインプットで頭に情報を入れる作業で、本や教材の内容を覚えることです。
「保持」は取り入れた情報を保存することです。たとえば、一夜漬けで覚えたことも「テストが終わると忘れた」という経験があると思います。これは保持する力が弱いことが原因です。
「想起」は覚えた内容を思い出すことです。たとえば、「顔は思い浮かんでいて、話した内容も覚えているけど名前が思い出せない」このようなケースは思い出す力(想起力)が弱いことが原因です。
このよう記憶には3つのステップがあり、銘記や保持だけを鍛えても想起力が弱いと必要な時に思い出すことが出来ません。
そのため、英語学習では想起力を鍛えることも重要です。
記憶力を上げて英語(英単語)を覚えるコツ・テクニック
それでは、記憶力上げて英単語を覚えるコツとテクニックを5つ紹介します。
- イメージで覚える(映像、画像)
- 語源を覚える
- コロケーションで覚える
- 声に出して覚える
- 短い時間で繰り返し刷り込む
それぞれ特徴を具体的に解説しますので、ご自身にあった方法でぜひ試してみてください。
1. イメージで覚える(映像、画像)
イメージ記憶とは、写真・動画のように、映像として記憶する記憶術のことです。
映像として記憶した情報は、すぐに長期記憶になりやすいという性質があります。
たとえば、映画のワンシーンで記憶に残っているセリフはありませんか。
- 【ターミネーター】 ”I’ll be back”「また戻ってくる」
- 【スター・ウォーズ】”May the force be with you”「フォースとともにあらんことを」
- 【タイタニック】”I’m the king of the world!”「世界は俺のものだ!」
これはセリフ+シーン(状況)をセットで映像として記憶していることが、長期記憶の助けになっている一例です。
つまり英単語や文章をそのまま記憶することは難しいですが、視覚や聴覚などの五感を刺激する映像として覚えると長期記憶にされやすくなります。
「吉野式記憶術」でも、覚えたいことを頭の中で鮮明にイメージする「絵コンテ法」という手法を取り入れています。
2. 語源を覚える
語源で覚える方法は英単語をパーツに分解し、そのパーツごとの意味から全体の意味を掴んでいくという学習方法で「語源学習法」ともいいます。
英単語は接頭辞、語源、接尾辞の3つに分類されます。
たとえば、’prepaid’という英単語は「pre + paid」のパーツに分解できます。
「あらかじめ」を意味する接頭辞の’pre’と、「支払い済み」を意味する語源’paid’とを組み合わせて「前払い」という意味になります。
語源学習法は丸暗記とは違い、単語の意味を深く理解するので記憶の定着率が上がります。
脳科学的にも有効な記憶法です。
3. コロケーションで覚える
collocation(コロケーション)とは、よく一緒に使われる単語の組み合わせで、熟語のようなものです。
ネイティブスピーカー達は、単語の組み合わせを非常によく使うので、コロケーションで覚えることで会話や文章の理解力が上がります。
また、コロケーションを覚えていると、会話の中でフレーズが出易くなります。
コロケーションの例をいくつか紹介します。
- readily available (直ぐに利用できる)
- raw data (加工されていないデータ)
- labor of love (好きでする仕事)
- a bird sings (鳥がさえずる)
- fill the form (書類に書き込む)
- burst into tears (急に泣き出す)
- sleep soundly (熟睡する)
上記の中には単独の単語だとイメージしにくいものもありますが、単語を組み合わせることによって、ニュアンスが理解できるようになります。
4. 声に出して覚える
カナダの研究者によると、記憶する一番の方法は声に出すことだという研究結果があります。
参照:Canadian researchers say you can improve memory with this one weird trick
声に出すと情報が自分が覚えやすい形式に置き換えられて記憶される特徴があります。
カナダのウォータールー大学で、学生に学習方法を分けて勉強をさせ、どの方法の記憶の定着が高いかを検証する実験がありました。
- 単語を黙読する
- 声に出して読み上げる
- 他人が読み上げたものを聞く
- 自分が読み上げた録音を聞く
結果、成績の順番は下記の通りとなりました。
- 単語を読み上げた学生
- 自分の読み上げの録音を聞いた学生
- 他人の読み上げを聞いた学生
- 覚えるべき単語を黙読した学生
このように、声に出して覚える方法は記憶の定着率が非常に高い記憶法です。
5. 短い時間で繰り返し刷り込む
人間の記憶は当然ながら、時間の経過とともに薄れていきます。
例えばかなりの日数が経ってから復習をすると、最初に学習した時に近い時間や労力をかけて覚え直さなくてはいけません。
そのため短い時間で繰り返し刷り込む必要があります。
ここで時間経過と記憶の定着率が分かる「エビングハウスの忘却曲線」について解説します。
上の画像の節約率とは、そのタイミング復習をすることで、最初に覚えたときよりもどれだけ時間を節約できるかを示しています。
例えば最初に10分かけて覚えたことは、20分後であれば42%の時間(100-52)、つまり4.2分で再び、完璧に覚えることができます。
一方で1ヶ月後に再び覚えようとすると、7.9分も必要になります。
このグラフを参考にすると、最初の復習は遅くとも翌日に行うことで、記憶の定着率を上げられることがわかります。
関連記事:エビングハウスの忘却曲線|よくある間違いや勉強での生かし方を紹介
前置詞の覚え方
ここまでは英単語について話してきましたが、多くの方は前置詞にも苦手意識を持たれているのではないでしょうか。
前置詞にはそれぞれ複数の意味があり、単純に単語を覚えるのとは別の難しさがあります。
前置詞を覚えるコツはズバリ「イメージでとらえること」です。
例えば「On」には「接触している」というイメージがあります。
参照:英語の前置詞の覚え方!イメージでとらえる勉強法【代表例9選】 | ビジネス英語習得の本質
接触しているということはつまり「何かから離れていない」ということであり、派生して「〜し続けている」という意味を表す際にも使われます。
“I kept on swimming.”(私は泳ぎ続けた。)
以下の参考記事では、それぞれの前置詞が持つイメージがわかりやすく解説されています。
イラストも紹介されているので、画像として覚えてしまうのがおすすめです。
英語の学習をサポートするアプリやサイト
英単語を覚えるコツやテクニックを紹介しましたが、いざ勉強に取り入れようとすると、難しかったり手間がかかると思います。
そこで上記のコツやテクニックを手軽に実践できるサイトとアプリを3つ紹介します。
特徴や使い方も解説しますので、選ぶときの参考にしてください。
mikan
mikanは英単語の復習機能が優秀なアプリです。
出版社公式の単語帳も搭載していますので、中学生から社会人までレベルに合わせた学習に対応できます。
- 「TOEFLテスト英単語3800 4訂版」 – 旺文社
- 「英単語ターゲット1900」 – 旺文社
- 「単語王2202」 – オー・メソッド出版
- 「フレーズで覚える英単語1400(シグマベスト)」- 文英堂
使い方はとてもシンプルで知っている単語なら右へ、知らない単語なら左へスワイプするだけです。
知らない単語が繰り返し表示されるので、復習を効率的にできます。
また、発音を聞くこともできるのでリスニングを鍛えることもでできます。
Anki
参照:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.ichi2.anki&hl=ja&gl=US
Ankiは高機能な単語カードが作れるアプリです。
単語カードには2つのテンプレートが用意されています。
- Front/backのフラッシュカード
- 穴埋め式のカード
Ankiは以下の4つのものを入力できます。
- 文字入力
- 画像
- 音声
- 手書き文字
文字入力
単語のスペルを覚えているか確認ができます。
画像
カードの裏に答えの画像を張り付けることで、単語カードを作成する手間が省けます。
音声
mp3を入れることができるので、発音やリスニングの確認ができます。
手書き文字
ipadなどを利用することで手書きも対応しています。キーボード入力でなく手書きでスペルが書けるので、よりテストに近い環境で覚えることができます。
このようにAnkiはカスタマイズができるので自分の単語カードを作りたい方におすすめのアプリです。
Gogengo
Gogengoは英単語の語源を理解して記憶できるサイトです。
語源を理解することで意味記憶になり、長期記憶されやすくなります。
4,100語が登録されており語源で単語を覚えるのに優良なサイトです。
また、使いやすさもおすすめポイントで、英文をコピペしてスキャンすることで登録されている語源の解説が簡単に見られます。
英単語の語源を理解して覚えたい方におすすめのサイトです。
まとめ
今回は英語学習で大切な記憶力を上げる方法とテクニックを5つ紹介しました。
- イメージで覚える(映像、画像)
- 語源を覚える
- コロケーションで覚える
- 声に出して覚える
- 短い時間で繰り返し刷り込む
暗記の方法に正解はないので、自分が取り組みやすい方法でまずは試してみてください。
また、単語の暗記学習をサポートしてくれるサイトやアプリを3つ紹介しました。
- mikan
- Anki
- Gogengo
基本は無料で使えるので、自分の学習スタイルに合ったものを取り入れて学習効率を上げましょう。
記憶術を取り入れてみるのもおすすめ
どうしても記憶力が上がらない...という人には、記憶術を試してみるのもおすすめです。
「記憶術」と聞くと少し怪しいイメージや、小手先のテクニックのイメージを持つ方もいるかも知れません。
しかし、人間が何かを記憶する際には決まった法則があり、その法則を1つずつ紐解いて、最適化された方法が記憶術です。
つまり、怪しい妖術ではなく、科学的に裏打ちされた記憶力をアップさせる方法が「記憶術」なのです。
吉永式記憶術では、期間限定で無料動画教材を公開しています。
無料動画だけでもかなり勉強になるので、「記憶力を少しでも上げたい」と思っている人は見てみてください。
キツネさん
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