キツネさん
幼児期は脳の神経回路が最も活発に発達する「黄金期」と呼ばれ、この時期に受けた刺激は一生の学びの基盤になります。特に記憶力は、学習能力や集中力、さらには将来の自己表現にも大きく関わるため、家庭での習慣づけや遊びを通じて鍛えていくことが大切です。
本記事では、幼児の記憶力を伸ばす科学的な理由から、家庭でできる具体的なトレーニング方法、年齢別の発達特性、そして習い事による応用までをわかりやすく解説します。
さらに「記憶力が悪いかも?」と不安に感じたときのチェックポイントも紹介。お子さんの「忘れない力」を育てるヒントを見つけてください。
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講師プロフィール

日本一の記憶博士
吉永 賢一
偏差値93
東京大学理科3類合格
IQ180を持つメンサ会員
講師歴32年、元家庭教師で15,000人以上に指導
記憶力ギネス世界新記録保持者という業界随一の肩書を持つ記憶術講師
書籍出版や雑誌掲載多数!

もくじ
なぜ幼児期に記憶力を鍛える必要があるのか?
記憶力や暗記力がいい人は、幼児期にトレーニングをしていることが多いです。
その理由は、 幼児期に脳が急速に発達することにあります。
脳の8割が5歳までに完成するといわれています。5歳までに開花させた脳のポテンシャルで「かしこさ」が決まるといっても過言ではありません。
幼児期は、脳の神経回路が急速に形成される「ゴールデン期」と言われる非常に重要な時期です。
以下では、その科学的背景を「神経回路の発達」「長期記憶の育成」「将来の学びへの影響」という3つの観点から順に解説します。
脳の発達と神経回路の黄金期
幼児期に脳はシナプス結合を増やしつつ、外部刺激によりその回路が強化されます。
特に5歳ごろまでの時期に刺激を与えることで、シナプスの数が増え、脳の神経ネットワークがより高機能に発達します。これは、発育期が終わり神経回路の刈り込みが始まっても、より多くの回路が残るためです。
そして、この回路の豊かさが将来の学びや判断力などの基盤を作ることになります。
参照
: editverse 子供の記憶力はどのように発達するのか
: 東洋大学 脳機能「シナプス可塑性」とは?
短期記憶より「長期記憶」を育てる理由
幼児期に最も育てるべき記憶は「長期記憶」です。
なぜなら、家族の顔や言葉の意味、生活習慣など、一度身につけると忘れにくく、学びの基盤として機能するからです。加えて、長期記憶は右脳の働きが関係し、イメージや体験と結びつくほど深く定着しやすくなります。
そのため、繰り返しや意味づけを取り入れた学びが、幼児の記憶力を着実に強くします。
幼児期の記憶力が将来の学習に与える影響
幼児期に記憶力を鍛えることは、将来の学習効率や思考力にも大きな影響をもたらします。
記憶が豊富で整理されていれば、新しい知識との結びつきもスムーズになります。また、記憶力は認知機能や意思決定、感情のコントロールとも関連しており、人格形成や社会性の土台にもなります。
そのため、この時期の記憶訓練は、学びだけでなく、人としての成長にもつながる大切な投資となります。
関連記事 : 記憶力と遺伝子の関係|やってはいけない行動や母親と父親の影響を解説
家庭でできる!幼児の記憶力を鍛える5つのトレーニング
家庭でのちょっとした工夫が、幼児の記憶力をぐんと伸ばします。ここでは、日常に取り入れやすい5つの方法を紹介します。
声を出す・絵本を読む・教えてもらう・遊ぶ・よく眠るといったシンプルな行動が、脳の機能と密接に結びついているのです。
①:声に出して繰り返す(音読・復唱)
声に出して語りかけたり、一緒にくり返し言葉を話す行為は、記憶の定着に非常に効果的です。これは、声を出すことで「音韻ループ」と呼ばれる短期記憶システムが刺激され、記憶の保持が強まるためです。
そして、音声フィードバックによって脳に多面的な刺激が入り、より深く記憶されやすくなります。おはようの挨拶やお題の繰り返し会話も、日常の中で簡単にできる有効なトレーニングです。
- 毎朝「今日の一言」を音読する習慣をつける
- 家事中に「○○ってなあに?」と問いかけ復唱タイムを設ける
②:絵本の読み聞かせで物語記憶を育てる
絵本を読むことで、語彙力や読解力だけでなく記憶力も育ちます。特に、絵本に登場する豊富な語彙やリズミカルな言葉の響きが、幼い脳に印象深く残りやすいからです。
さらに、繰り返し同じ絵本を読む習慣が、短期記憶やストーリー理解力向上に効果的だという報告もあります
- お気に入りの絵本を5冊選び繰り返し読み聞かせる
- 読後に「このお話のどこが好きだった?」と質問しながら記憶を引き出す
参照 : 平井みらいこどもクリニック 絵本が子どもの脳を育む!驚きの効果と読み聞かせのヒント
③:覚えたことを「子ども先生」として教えてもらう
子どもに学んだことを「先生役」として教えてもらうと、記憶を構造化・言語化するプロセスが強化されます。これにより、自身の理解と記憶定着が促されることが知られています。
子どもが楽しむ「教える」と行為そのものが、記憶再生の繰り返しにもつながり、有効な記憶術として機能します。
- 新しい単語やフレーズを一緒に学んだ後、「教えて!」と子どもに振ってみる
- 教えてもらった内容を家族でほめる時間をつくる
④:親子で言葉遊びやカード遊びをする
しりとりやカード記憶ゲームなど、親子で楽しめる言葉遊びは、記憶力と集中力を自然に鍛える最高の方法です。
たとえばカードゲームでは、場に出たカードを覚えて正確に言い当てる記憶訓練になりますし、しりとりでは語彙の想起力と連想力が鍛えられます。
- 毎日の隙間時間に「しりとり10回勝負」をルールにして楽しむ
- カードゲーム(セミナー記憶ゲームなど)を週1回取り入れる
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⑤:睡眠は10時間以上がベスト(記憶定着の科学)
幼児期では、質の高い10時間前後の睡眠が、記憶力や集中力の向上に極めて重要です。
特に睡眠中に分泌される成長ホルモンや、海馬の機能維持には欠かせないためです。また、睡眠不足の幼児は海馬の体積が小さく、記憶力にも影響が出るとする研究があります。
- 就寝と起床時間を毎日ほぼ固定し、生活リズムを整える
- 就寝前のスマホやテレビを控え、静かな読書タイムを設ける
参照
: いしど式 子どもにとって睡眠の時間は重要
: 林クリニック 寝る子は育つ~子どもにとって睡眠が大切な科学的理由
年齢別にみる!子供の記憶力の発達特性
幼児期は、年齢に応じて記憶のタイプやその使い方が大きく変わる時期です。
ここでは、「エピソード記憶の芽生え」「短期記憶の急成長」「抽象思考と長期記憶の強化」という3つの段階に分けて、その特徴と家庭でできるサポート方法を見ていきましょう。
2歳〜3歳|エピソード記憶の芽生え
2歳〜3歳のころは、自分が体験した出来事を「いつ・どこで・何をしたか」と結びつけて記憶する能力(エピソード記憶)が徐々に発達します。
しかし、この記憶はまだ未成熟で、成人期には思い出せない「幼児健忘」として残らないこともあります。それでも、この期間に体験を繰り返すことで、言語化や感情とリンクして記憶を強化できます。
- お出かけ後に帰宅後すぐ、「今日はどこ行った?」「何が楽しかった?」と話しかける
- 楽しい場面は写真や絵日記にするなど、言葉と結びつけて記憶を助ける
4歳〜5歳|言語と短期記憶が大きく伸びる時期
この時期は、言語能力と短期記憶(ワーキングメモリ)が著しく発達します。たとえば短期記憶では、一度に保持できる情報の「チャンク数」が4つ程度まで増えます。
また、言葉で考えたり説明したりする能力も高まり、記憶の再現性が向上します。親子での段階的な質問や遊びながらの記憶確認が効果的です。
- 数字や単語を「4つずつ覚えて言ってみよう」など、覚える量を調整して挑戦させる
- シンプルなストーリーを聞いて「どんな順番だった?」と問いて記憶力を伸ばす
関連記事 : 子どもも大人もIQは上げられる!IQを高める方法と効果的な実践法を解説
6歳以降|抽象的な思考と長期記憶の発達
6歳以降になると、抽象的な考え方が発達し、経験を一般化して記憶を長期にわたり整理・貯蔵できるようになります。ワーキングメモリはさらに向上し、学習の効率も高まります。
この時期には、単なる記憶ではなく記憶の使い方(例えば分類や整理)が育つので、学習素材をテーマごとに分類させたり、記憶を振り返る習慣を持たせるとよいでしょう。
- 学んだテーマをカラー分けしたノートやカードに分類して整理させる(例:「動物」「乗り物」「食べ物」など)
- 学校で習ったことを「今日の3つキーワード」でまとめてみる習慣をつける
習い事でさらに伸ばす!幼児の記憶力アップに効果的な3選
日常の家庭トレーニングに加えて、習い事は継続的に記憶力を鍛えるのに効果的です。
特に「そろばん」「ピアノ」「スイミング」は、それぞれ異なる角度から記憶力の土台を強化してくれます。
以下では、幼児の成長に合ったメリットと具体的な取り組み方を解説します。
①そろばん|数的記憶と集中力を鍛える
そろばんは、数字を「珠」としてイメージしながら計算する学習法で、作業記憶や集中力を効果的に鍛えることができます。
実際にカリフォルニア大学の研究でも、そろばん経験者は数的記憶課題で非経験者より高い成績を収めたと報告されています。
暗算練習を通じて「数をイメージで保持する力」が養われ、短期記憶と長期記憶の橋渡しとしても有効です。また、継続的な訓練により論理的思考力や粘り強さも自然に身につきます。
- ワーキングメモリ(作業記憶)の向上
- 集中力・暗算力の強化
- 数的思考力の発達
- 論理的思考の基盤形成
参照 : Clover Hill 学習が苦手な子どもにそろばんが効く理由
②ピアノ|聴覚・運動・記憶の統合を促す
ピアノは、楽譜を目で追い、耳で音を確認し、手指を動かすという複合的な作業を同時に行います。このプロセスは脳の幅広い領域を活性化し、特に記憶力や集中力の向上につながります。
さらに、ピアノ学習は言語能力にも好影響を与えるとされ、ある研究ではピアノを習う子どもが語彙力で20%多いという結果もあります。
音楽の楽しさと「続ける力」が一体化するため、学びを習慣化する基盤にもなる点が魅力です。
- 聴覚・視覚・運動の統合による脳活性化
- 語彙力・集中力の向上
- 記憶力と創造力の強化
- 継続力・自信など非認知能力の発達
参照 : STEINWAY&SONSピアノを演奏することのメリット
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③スイミング|体と脳の連動でワーキングメモリ強化
スイミングは全身を使う有酸素運動で、脳の血流を促し、記憶を司る海馬や前頭前野の働きを活発にする効果が期待されます。
特に「ワーキングメモリ」の向上に関連があり、学習や生活で必要な「覚えながら考える力」を鍛えるのに役立ちます。さらに、水中でのバランス感覚や呼吸調整は、体と脳の連携を強めるトレーニングにもなります。
運動と認知機能を同時に鍛えられる点で、スイミングはバランスの良い習い事と言えるでしょう。
- 有酸素運動による脳血流改善
- ワーキングメモリの向上
- 集中力・実行機能の発達
- 体と脳の協調性強化
子供の記憶力が「悪い?」と感じたら
「もしかして記憶力が悪い?」と感じる親御さんは少なくありません。しかし、子どもの発達には個人差が大きく、記憶力の見え方もさまざまです。
まずは焦らず様子を見つつ、困ったときには適切な専門機関へ進むことが大切です。
以下では、発達の違い・注意すべきサイン・相談先を順に解説します。
発達には個人差があるので心配しすぎない
子どもの発達には、個人差が非常に大きいことが知られています。たとえば、ことばが早くできてもトイレは遅い、といった差が見られるのはごく普通です。
まずは他の子と比較せず、その子自身の成長ペースを尊重して構えてみましょう。焦ってしまったときこそ、ゆったりとした気持ちで接することが、安心感を育み、記憶力の自然な発達につながります。
参照 : 東京都 個人差のあるこどもの発達にどう向き合えばいいですか?
記憶力の低下に隠れる病気や発達障害の可能性
「忘れっぽい」と感じる背景には、ADHDやLDなどの発達障害の特徴が隠れていることもあります。
特にワーキングメモリ(作業記憶)が弱いため、直前の指示を忘れてしまったり、習い事の準備を度々忘れるなどの困りごとが見られることも。また、記憶の偏りとして感情的な体験を強く覚えやすい性質がある子もいます。
こういった傾向が生活に支障をきたしている場合は、専門的な評価が必要になることがあります。
参照 : 天神 発達障害とワーキングメモリの関係
相談できる専門機関とその目安
記憶に関する発達の不安は、児童発達支援センターや子ども家庭支援センター、保健所などで相談が可能です。これらは無料または低料金で利用でき、丁寧な対応が受けられます。
さらに各市町村には発達相談窓口があり、医師・心理士・保育士による総合相談も行っている場合があります。
まずは身近な窓口で話を聞いてもらい、必要に応じてセカンドオピニオンへつなげることも重要です。
参照 : 東京都 個人差のあるこどもの発達にどう向き合えばいいですか?
まとめ|幼児期のトレーニングで「忘れない力」を育てよう
幼児期は脳が最も成長する黄金期であり、この時期に培われた記憶力は将来の学習や思考力の基盤になります。
本記事では、家庭でできる日常の工夫から、年齢別の発達の特徴、習い事による応用までをご紹介しました。
大切なのは、特別なことをするのではなく、親子で楽しみながら続けられる習慣を生活の中に取り入れることです。
小さな積み重ねがやがて大きな力となり、お子さんに「忘れない力」を与えていきます。
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