アクティブリコール勉強法とは?効果的な学習や効率アップ方法を紹介

キツネさん

勉強に時間をかけてもなかなか覚えられないことが多くて困っているんだよね。効率のいい勉強法とかってないのかな?

「勉強をできるだけ効率的に進めたい」「暗記のスピードを上げたい」というのは、勉強をする上で誰もが考えることでしょう。

そんな思いを持つ方におすすめしたいのが「アクティブリコール」という勉強法です。

アクティブリコールを取り入れることで、脳をフル活用して記憶を素早く定着させることができると話題を集めています。

今回の記事ではそんなアクティブリコールについて、そして勉強などへの取り入れ方について詳しく紹介します。

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監修者情報

株式会社Next Education

吉野式記憶術、宮地式脳トレ記憶術など、記憶や脳に関するコンテンツを数多く手掛ける記憶のエキスパート。


キツネさん

アクティブリコールの勉強法をいち早く知りたい方はこちらから!
なお、記憶力の上げ方については記憶力を上げる方法とは?|誰でもできる記憶向上テクニックを紹介の記事で解説しているので、あわせてご覧ください。

アクティブリコールは効果的な勉強法のひとつ

「アクティブリコール」は、効率よく学習を進められる勉強法のひとつです。

アクティブリコールとは
  • active = 能動的 recall =思い出す、想起する
  • 「能動的に思い出す」という意味から「想起学習」とも呼ばれる
  • 思い出したり、アウトプットしたりすることを重視する勉強法

テスト勉強など、多くのことを覚える必要がある場合に積極的に取り入れると、情報が頭に定着しやすくなると言われています。

「インプットに時間をかけるべき」は実は誤解

勉強するとき「こんな作業に時間をかけている」という方は多いかもしれません。

  • 教科書を読み込む
  • 教科書の内容をノートにまとめる
  • 単語を覚えるために繰り返し書き写す

こうした作業は「インプット」といって、情報を頭に入れるための作業です。

もちろんこのインプットも勉強においては大事な作業の一つですが、実は意外にも記憶に残りにくい部分もあります。

また、テスト本番では「いかに覚えたことをアウトプットできるか」が求められるため、インプットに時間をかけすぎるとなかなか本番で力を発揮できない場合も多いのです。

アクティブリコールを使ってアウトプットに時間をかけよう

アウトプットとは具体的に「頭の中から必要な情報を検索して思い出す」作業のことを指します。

この作業を繰り返すことは、インプット重視の勉強よりも記憶が定着しやすいのです。

アクティブリコールは、そんな性質を利用して「能動的に思い出す」作業を重視した勉強となります。

アクティブリコールを使ってアウトプットに時間をかけた効率のいい学習を進めていきましょう。

関連記事:短時間で覚えたい!効率のいい暗記方法やコツについて解説

アクティブリコールを活用した勉強法

では、具体的にアクティブリコールを取り入れた勉強法について紹介していきます。

気軽に挑戦できるものばかりなので、ぜひ積極的に活用してみてくださいね。

  1. 教科書を読む→問題集を解く
  2. 覚えたことをノートにまとめてみる
  3. 学んだことを声に出して説明してみる
  4. 自分で問題を作ってみる

教科書を読む→問題集を解く

手元に問題集などがある場合は、まずこの方法から取り入れてみてください。

教科書で一単元の内容を読み込んだら、その単元の問題をすぐに解いてみましょう。

その際、読んだ内容を思い出してみようとするプロセスが非常に大切になります。

また「なるべく時間を短縮したい」という場合は、「わからない」と思った段階ですぐに教科書を確認すると、どんどん復習を進められるでしょう。

このように「教科書を読む→問題を解く→忘れているところを復習」を繰り返す方法がおすすめです。

覚えたことをノートにまとめてみる

教科書などを読んで一通り内容を理解したら、何も見ずに真っ白な紙やノートに覚えたことをまとめてみるのもいいでしょう。

少し難しく感じるかもしれませんが、この方法も情報を思い出すプロセスにとても効果があります。

「アクティブリコールノートまとめ」の活用例
  • 歴史:事件や出来事を、経緯や理由を添えて時系列で並べてみる
  • 英語:覚えた英単語や英文を、意味と共に書き出してみる

ノートにまとめることで頭の中を整理しやすくなるため、特に流れや経緯を覚える必要がある分野に取り入れてみるといいでしょう。

また、まとめた後に間違っている箇所を確認することで「どこを覚えられていないか」を可視化することもできます。

学んだことを声に出して説明してみる

学習したことを声に出して説明する形でアウトプットすることもおすすめです。

ノートにまとめる方法と同様に、思い出すプロセスを経て内容や流れが頭の中で整理されやすくなるメリットがあります。

周りに人がいる場合は相手に説明してみるのもいいですし、自分自身に説明するように声に出してみるのでも問題ありません。

また、声に出すことで耳から改めて情報が入ってくるため、さらに長期記憶として定着しやすくなる効果も期待できます。

自分で問題を作ってみる

教科書を読んである程度インプットしたら、自分でその単元の問題を考えて解いてみるのもアクティブリコールの一つです。

  1. 「どんな問題を作ろうか」と考えながら教科書を読み込む
  2. 単元を読み終えたら、実際に5〜10問ほど問題を作ってみる
  3. 問題を自分で解く
  4. わからなかったところをもう一度読んで復習する
  5. 1〜4を完璧にできるようになったら次の単元へ

このプロセスで特に重要なのは「1」の「問題を考えながら教科書を読み込む」ことにあります。

「どんな問題を作ろう」という視点を持って教科書を読むことで、より内容を整理する意識が生まれて頭に定着しやすくなるのです。

また、作った問題を友人同士で出題し合うのもいいでしょう。

自分が勉強した時にはなかった視点が生まれ、より視野を広くして理解を深めることができますよ。

アクティブリコールは勉強以外でも活かせる!

キツネさん

アクティブリコールは勉強にしか活用できないのでしょうか?仕事や他の場面でも、覚えないといけないことが結構あるんです……

もちろん、アクティブリコールは勉強以外の「これだけはしっかり覚えたい」という場面においても大いに活用します。

ここではビジネスシーンなどを想定し、勉強以外でアクティブリコールを活用できる場面の例とその方法についてまとめました。

仕事などの場面で何か覚える必要がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

スピーチで話すことを覚えたいとき

職場だけでなく、結婚式といったフォーマルな場などで、スピーチを求められる機会は意外と多いのではないでしょうか。

「話す内容をしっかりと覚えて堂々とスピーチに臨みたい」方には、アクティブリコールを使った事前準備がおすすめです。

  1. 話したい内容を決める
  2. 話す内容が書いてある紙を読む
  3. 紙を伏せて思い出しながら声に出す

話す内容が多い場合は、内容を小分けにして行っても問題ありません。

このようにスピーチで話すことを覚えたいときも、アクティブリコールを取り入れることで内容を頭に定着させ、自信を持って本番に臨むことができるでしょう。

関連記事:前日からでも大丈夫!スピーチを暗記して成功させるためのポイント&練習方法

面接で必ず伝えたいことを頭に入れたいとき

就活などにおける面接は、緊張感のある中で確実に自分の伝えたいことを話す必要があるため、よりしっかりとした準備が必要です。

こうした面接の事前練習でも、アクティブリコールを活用できます。

  1. 問われる可能性の高い質問を想定する
  2. その質問への回答で伝えたいことを、箇条書きにしてメモする
  3. まずは箇条書きを見ながら、本番のように答える練習をする
  4. 何も見ずに答える練習をする

質問に対する完璧な回答を丸暗記しようとすると、面接の緊張感でうまく話せなくなったり、少し質問がひねられていた場合に対応できなくなったりする恐れがあります。

そのため、アクティブリコールを活用し「内容を思い出しながら回答する」というアウトプットのプロセスを重視した準備がおすすめです。

関連記事:【覚えられない…】文章が記憶できる3つのテクニック | 意外な原因も

仕事で大事なプレゼンがあるとき

ビジネスの場において「ここだけは外せない」といった、大事なプレゼンを求められることもあるかもしれません。

そんな場面でも、自信を持って本番で話せるようにするために、アクティブリコールを使った準備や練習を取り入れてみましょう。

パワーポイントや資料を作成し、言葉で説明すべきことをある程度考えたら、本番のような形で声に出して話すことを繰り返します。

こうしたアウトプット重視のアクティブリコールを活用することで、効率良くプレゼンの準備を進めていくことができるでしょう。

アクティブリコールが効果的な理由

「なぜアクティブリコールのようなアウトプットが効果的なのか?」と科学的な根拠が気になる方も多いかもしれません。

これまで何度も「『インプット重視の学習』と『アウトプット重視の学習』のどちらが成績が良くなるのか」という研究がなされてきました。

そしてそのほとんどで「アウトプット重視の学習」の方が成績が良いというデータが得られているのです。

理由としては現在のところ、想起(情報を脳内で検索して思い出す)を行うことで、長期記憶を促す活動が脳内で活発化することが原因と考えられています。

このように科学的にも、アウトプット重視のアクティブリコールのような学習法に効果があることは証明されているのです。

キツネさん

ちゃんと根拠があると考えたら、積極的に取り入れてみようかなって気持ちになりますね!

参考:岩手大学 憶えたければ思い出せ!:想起の学習促進効果

アクティブリコールを活用した英単語帳も

2020年には、アクティブリコールを取り入れた英単語帳が登場して話題となりました。

その英単語帳は『Distinction2000』といい、「Active Recall機能」と呼ばれる画期的な機能を取り入れています。

Active Recall機能とは

人の記憶が忘却しやすいタイミングやパターンを想定した上で、適切なタイミングで復習を促してくれる機能。

『Distinction2000』の各チャプターには、必ず「このチャプターを学ぶ前に〇〇のチャプターを復習してください」という指示があります。

この指示どおりに復習を行いながら学習することで、適切なタイミングで過去に覚えた内容を思い出しながら進めることができます。

覚える量が多く、一人で計画的に勉強を進めることが難しい英単語学習においてはとてもありがたい機能と言えるでしょう。

キツネさん

アクティブリコールを利用した英単語帳が登場するほど、注目されている勉強法だってことですね。これから積極的に取り入れてみます!

まとめ

テストや受験勉強で覚えることが多いと、どうしてもインプットに時間をかけてしまいがちです。

しかし実際は「頭の中で情報を検索して、思い出す」というアウトプットの方が、記憶の定着には効果が高いことが証明されています。

そんな脳の傾向を活かしたアクティブリコールは、それだけ高い効果をもたらしてくれる勉強法なのです。

ぜひ勉強や、何か覚えたいことがある場合に積極的に取り入れて、暗記効率の高まりを実感してみてくださいね。

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記憶術のスクールなら株式会社Wonder Education

監修者
的場 惇人(まとば あつひと)

株式会社Wonder Education 代表取締役

#株式会社Wonder Educationとは?

Wonder Educationは関わっていただいた全ての方に驚愕の脳力開発を体験していただき、
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#記憶術に対する想い

学校教育だけでは、成功できない人がたくさんいる。良い学校を卒業しても、大成功している人もいれば、路頭に迷っている人もいる。反対に、学歴がなくとも、大成功をしている人もいれば、路頭に迷っている人もいる。一体何が違うのか?
「人、人、人、全ては人の質にあり。」
その人の質=脳力を引き出すために、私たちは日常生活の全ての基盤になっている"記憶"に着目をしました。

「脳力」が開花すれば、人生は無限の可能性に溢れる!

その方自身の真にあるべき"脳力"を引き出していただくために、Wonder Educationが発信する情報を少しでもお役立ていただければ幸いです。

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