記憶の宮殿(メモリーパレス)とは?ギネス認定の記憶術を解説!


キツネさん

「英単語が全然覚えられない…」「すぐに人の名前を忘れてしまう!」

など悩みを抱えている人も少なくありません。

数ある記憶術の中でも、有名かつ効果が高いのがギネス記録に使われた「記憶の宮殿」です。

この記事では、記憶力を劇的に変える記憶術「記憶の宮殿(メモリーパレス)」の仕組みや作り方、活用法を徹底解説します。

資格試験の受験生、語学学習者、仕事のパフォーマンスを高めたい社会人にとって、大きな助けになるはずです。

記憶力に悩んでいる方は、ぜひ最後まで読み進めてみてください。

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講師プロフィール

日本一の記憶博士

吉永 賢一

偏差値93

東京大学理科3類合格

IQ180を持つメンサ会員

講師歴32年、元家庭教師で15,000人以上に指導

記憶力ギネス世界新記録保持者という業界随一の肩書を持つ記憶術講師

書籍出版や雑誌掲載多数!

もくじ

記憶の宮殿(メモリーパレス)とは?

記憶の宮殿とは、空間を使って情報を記憶・整理する古典的な記憶術です。
視覚や空間認知の力を活かし、記憶力を飛躍的に高める手法として注目されています。

記憶の宮殿(メモリーパレス)の基本情報
  • 記憶の宮殿の仕組みと歴史
  • ノーベル賞でも効果が証明済み
  • 映画ハンニバルのレクター博士も習得

それぞれ順番に見ていきましょう。

記憶の宮殿の仕組みと歴史

シモニデス(Simónidēs)は、紀元前556年ごろにギリシャ・キオス島で生まれた詩人・雄弁家であり、記憶術「記憶の宮殿(メモリーパレス)」の創始者とされています。

ある晩餐会で彼が招かれた直後、建物が崩壊して出席者が全員死亡するという悲劇が起きました。

遺体が損傷して誰が誰だか判別できない中、シモニデスは「誰がどこに座っていたか」を記憶していたおかげで、全員の身元を正確に言い当てることができたのです。

この経験から「記憶は空間と結びつけると強化される」という法則に気づき、それを体系化したのが記憶の宮殿の原型です。

2500年以上たった現代でも、彼の発見は記憶術の根幹として活用されています。

関連記事:記憶術とは?おすすめの記憶術6選やトレーニング方法もご紹介

ノーベル賞でも効果が証明されている

記憶の宮殿は、2014年のノーベル生理学・医学賞の対象となった「場所細胞とグリッド細胞の発見」と深く関係しています。

この受賞で、情報を空間に配置して覚える手法が神経科学的に理にかなっていると裏付けられました。

場所細胞は特定の場所にいるときにのみ活動する神経細胞で、空間記憶における中核的な役割を果たしています。

さらに2017年の研究では、記憶術のトレーニングを受けたグループが単語テストで平均56語を記憶し、未トレーニング群の平均30語より大きく上回る成果を示しました。

この結果から、記憶の宮殿を使ったトレーニングが記憶力の向上に役立つと科学的に証明されたのです。

参考:The 2014 Nobel Prize in Physiology or Medicine

映画ハンニバルのレクター博士も習得

記憶の宮殿は、フィクションの中でもその魅力が描かれています。

映画『ハンニバル』の中で、主人公であるレクター博士は記憶術(記憶の宮殿)を駆使して圧倒的な知識と記憶力を発揮しています。

彼の宮殿には、膨大な情報が整理されて収められており、それが彼の冷静で論理的な思考の土台となっているのです。

このような描写を通じて、記憶の宮殿が膨大な情報を整理・保持するのに有効であるという印象が伝えられます。

フィクションでありながらも、記憶術の応用例として理解を深めるきっかけになります。

記憶の宮殿の作り方の手順【6ステップで解説】

ここからは、記憶の宮殿の具体的な作り方を見ていきましょう。
記憶の宮殿の作成において押さえておくべきは、以下の6点です。

  1. 宮殿の様子をイメージする
  2. 宮殿を歩く順番を決める
  3. 歩く途中に覚えたい情報を置いていく
  4. 情報と紐づける鍵を作る
  5. 宮殿の中を毎日歩く
  6. 定期的に宮殿をメンテナンス・拡張する

それぞれ解説していきます。

作り方①宮殿の様子をイメージする

最初のステップは、自分のよく知っている場所を「宮殿」として設定し、その構造を細かく思い描くことです。

自宅や学校、職場など、視覚的に記憶しやすい空間が適しています。

具体的には部屋の数や配置、家具の位置まで鮮明にイメージすることで、後の情報配置がスムーズになります。

リアルな記憶がある場所を使うことで、思い出す手がかりが増え、記憶の定着が高まるでしょう。

作り方②宮殿を歩く順番を決める

次に、宮殿の中をどの順番で歩くかを明確にします。

入り口から出発し、部屋を巡るルートを固定することで、情報を順序立てて記憶することが可能になります。

順路は直感的でわかりやすいものが理想で、いつも通る動線と同じにすると、より自然に記憶と結びつくでしょう。

この順番こそが記憶の宮殿の重要なポイントとなるため、忘れないようにしてください。

作り方③歩く途中に覚えたい情報を置いていく

宮殿の各場所に、記憶したい情報を置いていきます。

例えば「フランス革命の流れ(1789年〜1799年)」を覚える場合は、次のような結びつけが良いです。

  1. 玄関:バスティーユ牢獄が襲撃され、民衆が門を破壊する
  2. 廊下:王族がベルサイユ宮殿からパリへ連行される
  3. リビング:ルイ16世が処刑台に向かう
  4. キッチン:ロベスピエールが料理されている(恐怖政治の崩壊)
  5. 寝室:ナポレオンがベッドの上で戴冠式(帝政の始まり)

このように、実際の場所に沿って物語を配置し、順に歩くことで情報を正確に思い出せるのが最大の特徴です。

このとき、情報はなるべくその場所にちなんだ印象的なイメージと結びつけると効果が高まります。

視覚的でユニークな記憶が、脳に定着しやすくなるのです。

作り方④情報と紐づける鍵を作る

記憶を強化するためには、イメージの中にストーリーや感情を加える「鍵」を作ると効果的です。

例えば「犬」という単語を覚えたい場合は、リビングに巨大な犬がソファに寝そべっている様子を想像します。

「いちご」という単語をリビングと組み合わせて覚える場合は、いちごの匂いはサイズ、色まで想像すると効果的に覚えられます。

五感を使ったユニークな結びつけによって、記憶がより深く印象に残ります。

単なる文字情報ではなく、生き生きとした映像として記憶されるようになるのです。

作り方⑤宮殿の中を毎日歩く

作成した宮殿の中を、心の中で毎日歩いて確認します。

視覚イメージをなぞりながら、各場所に配置した情報を順に思い出すことで、記憶が定着しやすくなります。

反復することで記憶は強化され、情報の抜けや曖昧さも減っていくでしょう。

日々の習慣として取り入れることで、自然と記憶が定着していきます。

作り方⑥定期的に宮殿をメンテナンス・拡張する

記憶の宮殿は使いっぱなしではなく、定期的に見直して修正・拡張する必要があります。

情報の入れ替え、新しい部屋の追加、順路の調整などを行うことで、常に使いやすい状態を保てます。

また、新しい宮殿を創造したり、既存の宮殿を拡張することで、より多くの情報を効率よく記憶できます。

情報量の増加や学習内容の変化に合わせて、宮殿を柔軟に進化させましょう。

こうした見直しを定期的に行うことで、記憶の精度と持続性が向上します。

関連記事:記憶力を高める記憶術とは?おすすめの行動・習慣もチェック

記憶の宮殿を効率的に使うポイント

記憶の宮殿を効率的に使うための2つのポイントを解説します。

  • ストーリー法と組み合わせる
  • ハッキリと思い出せる宮殿にする

それぞれ確認してみましょう。

ストーリー法と組み合わせる

記憶の宮殿を効率的に使うためのポイントのひとつは、ストーリー法と組み合わせることです。
ストーリーを作りながら情報を宮殿に配置することで、情報を意味付けし、より覚えやすくします。
ストーリーの流れを辿ることで情報を思い出しやすくなり、連想による記憶の定着がしやすくなります。

ハッキリと思い出せる宮殿にする

ハッキリと思い出せる宮殿にすることも重要です。
そのためには、宮殿の場所設定やイメージの具体化が重要です。
物理的な特徴や感覚的な情報を取り入れ、鮮明なイメージを作り上げましょう。
また、繰り返し練習することで宮殿との結びつきを強化し、思い出しやすさを向上させます。

記憶の宮殿を作るトレーニング方法

記憶の宮殿は、日常にあるものを使えば、誰でも簡単に始められます。

記憶の宮殿を作るトレーニング方法
  • 方法① 家・建物・道路を使う
  • 方法② 身体・場所・ものを使う
  • 方法③ 写真を使う
  • 方法④ 映画・アニメを使う
  • 方法⑤ 想像で架空の宮殿を作る

それぞれ順に見ていきましょう。

方法① 家・建物・道路を使う

家・建物・道路を使う方法では、身近な場所や風景を宮殿に組み込むことで、記憶しやすくなります。

なじみのある空間は想起しやすく、記憶の土台として非常に有効です。
家の各部屋や建物の構造、道路の特徴を利用して、情報やイメージを配置しましょう。
身近な場所に情報を配置することで、場所そのものを忘れにくくすると同時に記憶の再現性が高まります。

方法② 身体・場所・ものを使う

自分の体の部位や家具、カバンの中身など、具体的な物に情報を関連付ける方法です。

例えば、頭には目標、手には行動内容などを配置することで、自然な流れが生まれます。

具体的な動作や触感、物の特徴などを想像し、結び付けることで記憶に残りやすくなります。
特に覚える順番がある場合に効果的で、ストーリーのように展開できます。

方法③ 写真を使う

スマホやアルバムにある写真を使って、記憶のイメージを構築する方法です。

風景や人物、旅行先の写真などを選び、それぞれに覚えたい情報を結びつけていきます。

視覚的なインパクトが強いため、記憶が鮮明に残るのが特長といえるでしょう。
写真には時間や場所、人物などの情報が詰まっており、それを宮殿と結び付けることで、より複雑かつ鮮明な記憶も形成できます。ぜひ、写真を活用してみてください。

方法④ 映画・アニメを使う

印象に残っている映画やアニメの世界観やシーンを、記憶の舞台に応用する方法です。

たとえば、アニメの主人公の部屋に用語を配置したり、ストーリーの流れに情報を乗せたりします。

記憶の定着に加え、感情を伴う映像体験が思い出す手助けになることも多いです。

楽しみながら実践できるため、学習への抵抗感が少なく継続しやすくなります。

方法⑤ 想像で架空の宮殿を作る

想像で架空の宮殿を作る方法では、自分の想像力を使って宮殿を作ります。
想像力をフルに活用し、巨大な図書館や神殿のような空間を作ることで、記憶の整理が可能になります。
自由に拡張できるため、覚える情報が多くても柔軟に対応できるのがメリットです。

自分だけのオリジナルな宮殿を作ってみましょう。

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記憶の宮殿を活用するコツ・注意点

記憶の宮殿を活用する際には、いくつかの工夫と注意点を意識することで効果が大きく変わってきます。

特に初心者のうちは、無理なく始められる工夫を取り入れることが重要です。

記憶の宮殿を活用するコツ・注意点
  • まずは実際に知っている場所を使う
  • 配置する順序を守る
  • 最初は少ない場所数で試す
  • 場所には思い出すための鍵だけを置く

それぞれ順番に解説します。

まずは実際に知っている場所を使う

記憶の宮殿を作る際は、自宅や通学路、職場など、すでに頭に入っている場所を使うのが効果的です。

馴染みのある場所であれば、細かな構造や物の配置をイメージしやすく、記憶の定着率も高まります。

架空の場所を使うと、空間そのものを思い出すのに余計なエネルギーが必要になってしまいます。

まずはリアルな体験に根ざした場所をベースに使うことが成功の第一歩となるでしょう。

配置する順序を守る

情報を置く順番にはルールを設け、毎回同じ順序でたどれるようにすることが重要です。

たとえば、玄関から順に右回りで進む、上下階を決めて使うなど、自分なりのルートを設計します。

この順序が定まっていないと、思い出すときに記憶が飛んでしまい、再現性が落ちてしまいます。

記憶術では、順序の一貫性がそのまま記憶の安定性につながると覚えておきましょう。

最初は少ない場所で数で試す

慣れないうちは、3〜5か所程度のコンパクトな場所数で始めるのがおすすめです。

多くの部屋やスポットをいきなり設定すると、それらを記憶すること自体に集中力が奪われてしまいます。

必要に応じて部屋を増やす、複数の宮殿に分けるなど、段階的に拡張していく方が効果的です。

無理なく続けられる範囲で運用することが、記憶の定着を助けるコツといえるでしょう。

場所には思い出すための鍵だけを置く

場所に配置するのは、覚えたい情報そのものではなく、それを連想させる「鍵」、つまりキーワードに限定します。

たとえば歴史を覚える場合は、簡潔に表す言葉(10文字以内)で置いていくのが効果的です。

記憶する情報を細かく詰め込みすぎると、イメージが重なりすぎて混乱を招き、記憶の再現が難しくなります。

記憶の宮殿では、キーワードを手がかりに思い出すという構造を大切にしましょう。

記憶の宮殿に関するよくある質問

記憶の宮殿は初心者向けですか?

はい、初心者から上級者まで幅広い方でも取り組める記憶術です。

最初はシンプルな場所に、少ない数の情報から始めることで、無理なくステップアップできます。

イメージと場所を結びつける感覚に慣れてくれば、自然と記憶量も増えていきます。

誰でも実践できる点が、この方法の大きな魅力といえるでしょう。

宮殿に使う場所の選び方のコツは?

自宅や通学路、職場など、実際に訪れたことのある空間を選ぶのが効果的です。

見慣れた場所は細部の構造まで思い出しやすく、記憶との連動がスムーズになります。

空間の中を移動するイメージも描きやすいため、自然な流れで情報を再生できます。

架空の場所は慣れてから使うのがおすすめです。

どれくらい記憶できる?

人によりますが、1つの宮殿で数十〜100個程度の情報を記憶することが可能です。

慣れてきたら、複数の宮殿を使い分けることで、記憶容量をさらに拡張できます。

1部屋に1情報というルールを守ると、混乱を防ぎながら効率よく記憶を蓄積できます。

定期的なメンテナンスも記憶の維持には重要です。

忘れないためのコツは?

何度も宮殿内を散歩するように、情報を繰り返し思い出すことが最も効果的です。

とくに最初の数日は短時間でもいいので、何度も復習することを心がけてください。

記憶は使わないと薄れていくため、意識的に思い出す時間を設けることが大切になります。

ルートを声に出してたどる方法も有効です。

記憶の宮殿の場所が足りない場合は?

新しい宮殿を作るか、既存の宮殿をフロアやエリアで区切って増設するのがおすすめです。

たとえば「英単語専用宮殿」や「資格試験用宮殿」など、用途別に分けても効果的です。

同じ建物の別階を使う、通学路の脇道を利用するなど、現実の拡張も応用できます。

自由度が高いからこそ、自分に合った構成を工夫するのが成功の鍵です。

まとめ|身近な場所から記憶の宮殿を始めてみよう!

本記事では、記憶の宮殿の基本と作り方、活用のコツについて解説しました。

記憶の宮殿は、身近な場所やイメージを使って情報を整理・記憶する方法で、誰でも簡単に始められます。

まずは自宅や通学路など、実際に知っている場所を使って、小さな宮殿を作るのがおすすめです。

日々の学習や試験対策、仕事の記憶にも活かせるので、ぜひ一度試してみてください。

さらに記憶力を高めたい方には、「吉永式記憶術を活用したトレーニングもおすすめです。科学的な手法に基づいており、誰でも習得できる実践的な内容が特徴です。

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あれこれが多くなってきたのですが、
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引用:YGC吉永ジーニアスカレッジ 受講生実績

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今後は語学のほうにもトライしていきます!
引用:YGC吉永ジーニアスカレッジ 受講生実績

何百回書いても覚えられなかった漢字もスラスラ書けるように!
記憶の定着方法を教えて頂いたので、ITパスポートの勉強もスムーズになりました!
引用:YGC吉永ジーニアスカレッジ 受講生実績

監修者
的場 惇人(まとば あつひと)

株式会社Wonder Education 代表取締役

#株式会社Wonder Educationとは?

Wonder Educationは関わっていただいた全ての方に驚愕の脳力開発を体験していただき、
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「人、人、人、全ては人の質にあり。」
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