キツネさん
日中に仕事や勉強などの活動をしているとき「集中力が続かない」「はかどらない」ということはありませんか?
その原因はもしかしたら「睡眠不足」にあるかもしれません。
この記事ではそんな「睡眠不足と集中力」の関係について解説していきます。
「睡眠不足解消法」や「睡眠不足からの回復法」まで紹介しますので、最後までぜひ読んでみてください。
もくじ
睡眠は足りてる?チェック方法
まずは、ご自身の「睡眠不足度」を知ることから始めましょう。
睡眠不足は自覚のある人もいれば、自覚なくその悪影響を受けてしまっている人も少なくありません。
そんな睡眠不足度を測る方法はいくつかあります。参考にしやすいものを選んで、チェックしてみてください。
リストでチェック
以下は睡眠不足度を確認するチェックリストです。こちらを読んで、当てはまるものがあるか確認してみましょう。
- 布団やベッドに入っても30分~1時間以上寝付けない
- 夜中、何度も目が覚めてしまう
- 予定より早く目が覚めてしまい、結局そのまま眠れない
- 睡眠時間のわりに、熟睡した気分になれない
- 日中だるさがあり、気持ちよく過ごせない
- 日中、仕事などの活動がはかどらない
- 日中に急激な眠気に襲われることがある
上記の項目に1つでも当てはまっていると、睡眠不足が生活に支障をきたすレベルにまで達する恐れがある・または達している状態にある可能性があります。
不安な場合は、一度専門の医療機関を受診してみてもいいかもしれません。
参照:ソニー健康保険組合 Let’s セルフチェック「睡眠不足チェック」
スプーンでチェック
本格的に睡眠不足度を測ってみたいという方は、スプーンを使った以下のテストを行ってみてください。
- スプーン(できれば金属製)
- プレートなど、スプーンとぶつかった時に音が鳴るもの
- 時計
準備できたら、以下の手順でテストを行います。時間帯は昼下がりに行うのがおすすめです。
- 電気を消し、ベッドやソファに横になる
- スプーンを片手に握って、その手をベッドの外に出しておく
- 手を離すとスプーンが落ちる位置にプレートを置いておく
- 目を閉じ、眠りに入る
つまり眠りにつけば手からスプーンが離れ、プレートに落下したときに大きな音が鳴るという状態を作ります。
こうして眠りにつくまでの時間を測るという方法です。
- 目を瞑ってから5分以内に音が鳴った
→深刻な睡眠不足の恐れ - 目を瞑ってから10以内に音が鳴った
→睡眠不足予備軍の可能性あり - 目を瞑ってから15分以上してから音が鳴った
→問題なし
実はこのとき「寝付きがよすぎる」という人ほど、慢性的に睡眠不足が蓄積していて、深刻な問題を抱えている可能性が高いのです。
100年以上前から取り入れられている古典的なテストですが、わかりやすいのでご自宅で試してみてはいかがでしょうか?
日本人の平均睡眠時間と適切な時間
平均的な睡眠時間と自身の睡眠時間を比較してみるのもわかりやすいでしょう。
厚生労働省が令和元年に行った「国民健康・栄養調査」では、睡眠に関して以下のような結果が出ています。
- 1日の平均睡眠時間は6時間以上7時間未満の割合が最も高い
- 男性の30代〜40代、女性の40代〜50代では睡眠が6時間未満の人が4割以上いる
こうしてみると、そもそもの平均値がいい数値ではありませんね。つまりこれ以上眠れていない方は、かなり危険な状態にあるかもしれません。
また「日中眠気を感じる」「夜中何度も目が覚める」方も多いという結果が出ています。
つまり日本人にとって「睡眠不足」は、誰もが抱えている健康課題であると言っても過言ではありません。
睡眠不足のリスク
誰もが感じていて当然のようになっている「睡眠不足」ですが、思っている以上に恐ろしいリスクを伴うものでもあるのです。
- 免疫力が低下し、病気にかかるリスクが高まる
- 脳に疲労が蓄積し、集中力・思考力が低下する
- 過剰に皮脂が分泌され、体臭や肌荒れにつながる
- 肥満になりやすくなる
- ストレスが蓄積しやすくなる
- 感情をコントロールしにくくなる
特に睡眠は脳や臓器を休ませるという役割もあるため、その時間が不足していくと、どんどん体が内側から弱っていきます。
そうすると慢性的な病気につながるだけでなく、突発的な症状に襲われるリスクも高まってしまうのです。
睡眠と集中力の関係
特に日常の中で自覚しやすいのが、日中の作業中に感じる「集中力の低下」ではないでしょうか。
そんな睡眠不足と集中力の関係性について、詳しくみていきましょう。
6時間睡眠でも集中力は落ちる
厚生労働省の調査でも、最も割合の多かった睡眠時間は6時間でした。
しかし、実はこの「6時間」という数字は集中力の低下に大きな影響を及ぼす域に達しています。
睡眠不足が集中力に与える影響を検証した実験によれば、6時間睡眠を10日間続けた人の作業は1日徹夜した後の人の作業と同程度ミスが発生したそうです。
6時間睡眠に慣れている方も、より睡眠時間を確保した生活を送れば、もっと生活の質を高められそうです。
特に危険な「マイクロスリープ」
睡眠不足に陥っているとき、特に危険信号として現れるのが「マイクロスリープ」という症状です。
日中、気を抜いた瞬間に異常な眠気に襲われ、短時間睡眠に入ってしまうこと。また、起きていても脳が短時間眠った状態になり、頭が働かなくなるという症状もある。
こうしたマイクロスリープは、睡眠不足によって脳が限界を迎えているサインとして現れます。
最初はケアレスミスなどの些細な影響だけであっても、ひどくなると突然眠気に襲われ事故やトラブルの原因になることもあるのです。
こうした自覚症状によって身の危険を感じたら、その場で短時間眠るだけでも効果があります。とはいえここまで追い込まれないよう、早めに日々の睡眠習慣を見直すようにしましょう。
良い睡眠を決める3つの条件
キツネさん
ここからは、そんな疑問を解消する良い睡眠について解説していきます。
まずは、良い睡眠を確保していく上で必要な3つの条件についてです。この条件を満たせば、日中の生活の質の向上にもつながっていきます。
- 睡眠時間
- 睡眠の質
- 睡眠の規則性(リズム、タイミング)
睡眠時間
基本的には15歳から65歳の人にとっては8時間の睡眠時間が理想的という研究結果があります。
この「量」の問題は「良い睡眠」を目指していく上で最も重要な条件です。
しかし実際は日本人の成人の平均睡眠時間は6時間となっており、ほとんどの人が睡眠不足という深刻な状態に陥っています。
忙しい毎日かもしれませんが「6時間以上眠れていない」という方は、もう1〜2時間睡眠時間を増やせないか検討してみましょう。
睡眠の質
「寝つきが悪い」「夜中に何度も目が覚める」という症状がある場合は、睡眠の質が悪い可能性が高いです。
逆に布団に入って10分前後で眠りに入ることができ、朝すっきり目覚められる状態にある人は、質の高い睡眠を確保できていると言えるでしょう。
また「睡眠時無呼吸症候群」や「むずむず脚症候群」など、睡眠を妨げる病気のせいでうまく眠れないという方も多いです。
心当たりのある方は、一度医療機関を受診するようにしましょう。
睡眠の規則性(リズム、タイミング)
「体内時計」という言葉をご存知でしょうか?
人間の体は日中は活動的に、夜間は休息モードへと切り替わり、眠気がくるという形でリズムを刻むようになっており、その仕組みのことを「体内時計」と呼ぶのです。
この体内時計には、いくつか大切なポイントがあります。
- 朝の光でリセットされ、1日周期のリズムを刻むようになっている
- リズムが狂うと夜に眠れなくなる
- 狂う要因は夜更かし、暴飲暴食、運動不足など様々
- 休日に平日より長く眠ってしまうことでも体内時計は狂う
「よく眠れない」という方はこの体内時計が狂っている可能性が高いです。
つまり、毎日同じ時間に起きる・眠るというように睡眠の規則性を保つことで体内時計が整い「良い睡眠」にも繋がっていきます。
睡眠の質を上げるための方法
次に「質のいい睡眠」に繋がる具体的な行動について解説します。
いきなり全て取り入れることは難しいかもしれませんが「これならできそう」というものから挑戦してみましょう。
- 長時間の昼寝を控える
- 就寝3時間前までに夕食を摂る
- 就寝3時間前からは激しい運動をしない
- 就寝1時間前からはブルーライトをカットする
長時間の昼寝を控える
「休日は1時間以上昼寝をしてしまう」という方も多いかもしれません。
しかし実は「1時間以上の昼寝」は夜間の睡眠を妨げてしまいます。
さらにその分の眠気を昼寝で補わざるを得ない、という悪循環を引き起こしてしまうのです。
その結果、体内時計が狂い続け健康被害やリスクに繋がるという研究結果も出ています。
昼寝は確かに気持ちがいいものですが、1時間以上にならないよう心がけ、眠気を感じる際はその分夜に睡眠時間を確保するようにしましょう。
就寝3時間前までに夕食を摂る
食事を摂ると、体の中は消化・吸収のために活発に活動を始めます。
そのため夕食を遅い時間に食べてしまうと、寝るタイミングでも消化活動を続けてしまい、睡眠中に十分体を休めることができなくなるのです。
一般的には、就寝3時間前までに夕食を摂ることで、睡眠に影響が出ないと言われています。
キツネさん
就寝3時間前からは激しい運動をしない
「運動したら疲れて眠くなる」というイメージがあるかもしれません。
運動をすると、体内の深部体温が上がります。一度上がった体温が夜になって下がっていくことで、快適な睡眠に繋がっていくのです。
しかし寝る直前に運動し、深部体温が上がった状態で眠ろうとすると、頭が覚醒してなかなか眠りにつくことができません。
つまり食事と同じように、夜の運動も就寝のおよそ3時間前までに行うことが望ましいです。
平日の夜に運動する習慣のある方も多いかもしれませんが「就寝3時間前までに済ませる」と意識するようにしましょう。
就寝1時間前からはブルーライトをカットする
スマホやパソコンなどの電子機器から発せられるブルーライトは、昼間の明るい光と同じように脳を覚醒させます。
そのため、寝る時間に浴びすぎると脳が昼間と錯覚して覚醒状態となり、眠りが妨げられてしまうのです。
ひどくなると体内時計も狂ってしまい、健康被害にも繋がってしまうと言われています。
特にスマホを寝る直前まで見てしまうという方も多いかもしれませんが、できるだけ就寝1時間前にはブルーライトをカットすることを心がける方が良いでしょう。
最近ではブルーライトカットの眼鏡や画面シールなども販売されてます。そちらを取り入れてみるだけでも快眠に繋がるかもしれません。
睡眠不足でも集中しないといけないときの対処法
忙しい日々を生きる私たちなので、毎日睡眠不足を回避することは至難の技ですよね。
とはいえ、そんな状態でもできるだけ高いパフォーマンスを発揮することを求められるものです。
最後はそんな皆さんの生活にぜひ取り入れてほしい「睡眠不足でも集中しないといけないときの対処法」について紹介します。
- 【最優先】20分以内の仮眠する
- 日光を浴びる
- 熱めのシャワーを浴びる
- 適切な量のカフェインを摂る
【最優先】20分以内の仮眠する
「集中しないといけないのに、どうしても眠気がおさまらない…」そんな時は、思いきって仮眠をとることをおすすめします。
ポイントは「20分以内に済ませる」ことです。短時間の仮眠は眠気を追払い、その後のパフォーマンスを向上させることが研究で証明されています。
作業中に眠ることに抵抗がある方もいるかもしれませんが、その後の作業効率を上げるために行うことですので、積極的取り入れてみましょう。
日光を浴びる
人間の脳は日光を浴びると「セロトニン」というホルモンが分泌されるようになっています。
このセロトニンは私たちの脳を活性化させるだけでなく、たくさんの効果をもたらしてくれることから「幸せホルモン」とも呼ばれているのです。
- 頭の回転を早くする
- ストレスを解消する
- やる気や幸福感が増す
そのため「眠くて仕方がない」というときには、外やベランダ、窓際へ行ってみましょう。日光によって脳が活性化し、集中力も高まります。
熱めのシャワーを浴びる
朝起きた時点で「眠くて頭が働かない…」という場合は、熱めのシャワーを浴びることもおすすめです。
目覚めが悪いことの原因の一つに、体温が上がりきっていないことが考えられます。
そこで熱めのシャワーを浴びると体が温まり、頭を活動モードに切り替える交感神経を活発化させられるのです。
温度は42度〜43度くらいが良いとされていますが、個人差もあるので「少し熱いな」と感じるくらいに設定してみると良いでしょう。
キツネさん
適切な量のカフェインを摂る
コーヒーなどに含まれるカフェインは、眠気を抑え、脳を覚醒させる効果があります。
一般的にカフェインを摂取した後、脳の覚醒までには15分〜30分程度かかると言われていますが、排出までには8時間かかるため、その分効果の持続性も高いです。
そのため、カフェインを適量を摂取することで、頭が冴えた状態を保つことができます。
しかし、それだけ刺激が強い飲み物であることも事実です。過剰摂取や摂る時間帯によっては睡眠の妨げとなったり、胃に悪影響を与えたりすることもあるので、自身の体質と向き合いながら取り入れるようにしましょう。
関連記事:集中力を上げる具体的な方法11選!集中できない理由と効率よく高めるアプローチ
まとめ
睡眠は私たちにとって欠かせないものであると同時に、健康に生きていくための大事な営みでもあります。
しかし日本人は慢性的に睡眠不足を抱えており、それを問題視できていない人も多いです。
「6時間睡眠が当たり前」という方も、睡眠時間や習慣を見直してみることで、日々の生活の質を向上させられるかもしれません。
この機会に自身の睡眠と向き合い、すっきりとした朝を迎えられるような体へと生まれ変わっていきましょう!
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